絢辻「あ…橘君、そっちは駄目…!」

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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 15:59:15.13 ID:W3Hkduk60

30秒前

 橘 「ご、ゴメン絢辻さん!」
絢辻 「謝った程度であたしが許すと思う?ちょっと痛い目に合わせないと気がすまないわ」
 橘 (ま、まずい…こういう時は…)
 橘 「戦略的撤退だ!」ダッ
絢辻 「あっ、こら待ちなさい!」
 橘 「こうなったらとことん逃げ切ってやる!」
絢辻 「何馬鹿なこと…って、橘君、そっちは駄目!階段が…」
 橘 「え?うわ、あああああ!」ガッ
   ゴロゴロゴロ…ガン!

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 16:09:16.38 ID:W3Hkduk60

絢辻 「た、橘君…?」
 橘 「……」
絢辻 「…橘君!」ダッ
 橘 「……」
絢辻 「しっかりして、橘君、橘君!!」
 橘 「……」
絢辻 「そ、そんな…わたしのせいで、橘君が…」
 橘 「う…ううっ…」
絢辻 「!橘君、生きてるの!?良かった…」
 橘 「ん…ここは…どこだ…?」
絢辻 「どこって、学校に決まって…」
 橘 「頭が痛い…あなたは誰ですか?僕は一体…いや、そもそも…僕は誰なんだ?」
絢辻 「え…橘君、あなた一体…」
 橘 「駄目だ、何も思い出せない…僕はどうなったんだ?」
絢辻 「まさか、橘君…あなた記憶が?」
 橘 「記憶…?」



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 16:21:55.37 ID:W3Hkduk60

橘家

   ピンポーン

美也 「ん…誰だろこんな時間に?はーい」ガチャ
絢辻 「こんばんわ。すいません、こんな遅くに」
 橘 「ここが僕の家…あ、お邪魔します」
美也 「あれ、にぃにと…あの、どちら様ですか?」
絢辻 「橘君の妹さんよね?私は橘君のクラスメイトの絢辻詞です。ちょっとお邪魔してもいいかな?」
美也 「はい、別に構いませんけど…どうしたんですか?にぃにもなんだか様子がおかしいし…」
絢辻 「それについては中で話すから、とりあえず入れてもらえると助かるわ」
美也 「あ、それじゃどうぞお入りください…」

      ・
      ・
      ・

美也 「記憶喪失!?」
絢辻 「ええ。私の不注意で橘君に怪我をさせてしまって、そのショックで記憶が飛んでしまったみたいで…」
 橘 「はあ、どうやらそうらしくて…」
美也 「ちょっとにぃに、なに人事みたいに言ってるの!?自分のことでしょ!?」
 橘 「そうは言っても、なんか実感が湧かなくて…ここが自分の家ってことも忘れてるくらいだから…」
美也 「じゃあみゃーのことも忘れちゃったの?」
 橘 「ごめんなさい…全く分からなくて」
絢辻 「…悪いのは私なの、私がもっと気をつけていればこんなことには…」
 橘 「そんな気に病まないでください。命がなくなったわけじゃないんだから、大丈夫ですよ」
絢辻 「橘君…ありがとう」



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 16:34:34.68 ID:W3Hkduk60

美也 「それで、これからどうするんですか?」
絢辻 「とりあえず、今日はもう近くの病院も閉まっているから、このままで過ごすしかないと思うわ。
   明日になったら放課後すぐに病院に言って診てもらえば治療法も見つかるでしょうから、それまで記憶がないままでいてもらうしかないわね」
 橘 「うーん、大変なことになっちゃったな…」
美也 「大丈夫にぃに?記憶ないんでしょ?この家のこと分からなくて大丈夫?」
 橘 「まあ、記憶がなくなるまではできるだけおとなしくしてるよ。困ったときはよろしくね、美也ちゃん」
美也 「うへ…にぃにに『美也ちゃん』って呼ばれるの、思ったより気持ち悪い」
 橘 「あ…ごめんなさい」
絢辻 「それじゃあ、お願いできるかな?できれば責任を取って私が面倒を見てあげたいけど、さすがに泊まっていくわけにもいかないから…」
美也 「任せてください絢辻先輩。にぃにの扱いには慣れてますから」
絢辻 「そう、それじゃあお任せします。それじゃあまた明日」
 橘 「うん、また明日」



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 16:49:28.67 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

 橘 「うーん…やっぱり見慣れない景色って感じだ…」
美也 「にぃに、大丈夫?」
 橘 「うん、昨日絢辻さんに連れられて帰ったから、道は大体覚えてるよ」
美也 「そっか、なら良かった」
絢辻 「おはよう、橘君、美也ちゃん」
美也 「あ、おはようございます絢辻先輩」
 橘 「おはよう絢辻さん。今日はよろしく」
絢辻 「ええ、分かってるわ。それじゃ行きましょう」

       ・
       ・
       ・

高橋 「記憶喪失ねえ…」
絢辻 「ええ、ですからできれば早退させてあげて欲しいんですけど」
高橋 「そうは言っても、怪我とか分かりやすい症状じゃないと許可を下ろし辛いのよね…勉強の方に問題は出てるの?」
 橘 「いえ、そういう知識は残ってるみたいです。僕の周囲のことについての記憶がなくなってるみたいで」
高橋 「そう。それじゃ、せめて昼休みまでは授業に出てもらえるかしら?昼休みが終わったら許可を出してあげるから、それまで頑張ってちょうだい」
 橘 「はい、分かりました」
絢辻 「それじゃあ、失礼します」

絢辻 「全く、融通利かないわね…これだから…」
 橘 「まあまあ、僕は大丈夫だから…」
絢辻 「あなたは大丈夫かもしれないけど、あたしは…ううん、いいわ」
 橘 「?」



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 17:00:53.76 ID:W3Hkduk60

棚町 「記憶喪失?コイツが?」
梅原 「マジかよ、大丈夫なのか?」
 橘 「まあ、なんとか。けど僕の周りについての記憶がなくなってて、あなた達と僕の関係がどんなだったかも…」
絢辻 「もしかしたら、橘君と仲が良かった人と話したら何か思い出せるんじゃないかと思ったんだけど…」
梅原 「なるほど…なあ橘、なんか思い出せねえか?俺と過ごした、あの楽しかった日々をよお…」
 橘 「すいません、全く…」
棚町 「ったく、アンタにあたしのことを忘れられる日が来るなんて、夢にも思って無かったわよ。ほら、さっさとなんか思い出しなさいよ」
 橘 「そんなこと言われても、思い出せないものは思い出せないし…」
棚町 「うーん…ねえ絢辻さん、コイツが記憶なくしたのってどんな状況?」
絢辻 「階段から転げ落ちて頭を打ったのよ。それで気を失って、目が覚めたら記憶がなくなっていたわ」
棚町 「ふーん…頭を打った、ねえ……もしかしたらなんとかなるかもね」
絢辻 「本当に!?」
梅原 「おいおい、マジかよ棚町」
棚町 「ええ、確実って訳じゃないけどね」
絢辻 「どうやるの?」
棚町 「この辞書を使うのよ」
梅原 「辞書?」



20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 17:11:59.39 ID:W3Hkduk60

絢辻 「辞書をどうするの?」
棚町 「まあ、そう慌てない。まずは取り出しましたこの辞書を、頭上高く振り上げます」
梅原 「それで?」
棚町 「記憶をなくした純一の正面に立ちます」
 橘 「はあ…そうしたらどうするんですか?」
棚町 「後は…よっと」
   ガン!
 橘 「ふぐっ!?」
梅原 「棚町!?」
絢辻 「ちょっと、何やってるのよ!?」
棚町 「いやー、よくあるでしょ?記憶を失ったらまた同じショックを与えれば元に戻るって」
梅原 「今のはやりすぎじゃねえか!?」
棚町 「階段から転げ落ちたんでしょ?だったらこのくらいやらなきゃ。ほら、起きなさい純一」
 橘 「うう…ひ、ひどい…」
棚町 「ほら、あたしのこと思い出した?」
 橘 「い、いえ、全く…」
棚町 「そう、それじゃもういっちょ」
   ガン!
 橘 「あだっ!」
絢辻 「ちょっと、そんな無茶しないでよ!」
棚町 「大丈夫大丈夫、死なない程度に抑えてあるから」
   ガンガンガンガン!
絢辻 「そんなもぐらたたきみたいな気軽さで人の頭を連打しないでよ!」
梅原 「そうだぜ棚町、いくらなんでもやばいぞ!」
棚町 「それもそうね…それじゃこれで、とどめっ!」
   ガンッ!
 橘 「ぐふっ…」バタッ



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 17:09:20.77 ID:0z/1nJ1mO

梅原は橘とは呼びません



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 17:19:31.73 ID:W3Hkduk60

>>19 呼んでるとき無かったっけ

絢辻 「ちょっと、橘君…?」
梅原 「おーい、大丈夫か…?大将ー?」
 橘 「……」
棚町 「……」
絢辻 「……」
梅原 「……」
 橘 「……」
棚町 「…よし、殺したっ!!」グッ!
絢辻 「目的がすりかわってるわよ!」
梅原 「お、おいマジで大丈夫かよ!?」
 橘 「い、いてて…」
絢辻 「!橘君、大丈夫!?」
 橘 「う…ここは…俺は一体誰だ…?思い出せない、記憶喪失というやつか…?」
梅原 「おお、生きてたか大将!良かった、良かったぜ…!」
棚町 「…確か、純一の一人称って…」
絢辻 「…悪化したみたいね」
棚町 「…ごめん」



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 17:42:21.89 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

桜井 「ふえ?きおくそうしつ…?」
絢辻 「ええ、それでさっき治療を試みた人がいたんだけど失敗して…」
桜井 「大丈夫なの、純一?大変じゃない?」
 橘 「ん?ああ、大丈夫大丈夫。そのうち何とかなる気がするんだな、これが」
桜井 「なんかいつもの純一と違う…ほんとに大丈夫なの?」
絢辻 「記憶がなくなっても相変わらず危なっかしいわね…それでどう?何か思い出した?」
 橘 「うーん、予兆もないな。全く、厄介なことになったもんだぜ」
桜井 「あ、そうだ!よく漫画とかで、同じショックを与えればいいって…」
絢辻 「それをやってさっき失敗したのよ」
桜井 「そっかあ…じゃあ、よく食べてたものを食べるとかどうかな?もしかしたら、体が味を覚えてるかもしれないし」
絢辻 「なるほど…橘君って、何をよく食べていたの?」
桜井 「好物はラーメンかな?頼むものが決まらないとき、よく頼んでたから」
絢辻 「でも今は学食は開いてないわよ」
桜井 「それじゃあ、ラーメンは昼までお預けだね」
 橘 「…なんか、昼が楽しみになってきたんだな、これが」 



24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 17:47:18.32 ID:W3Hkduk60

絢辻 「ありがとう桜井さん。参考になったわ」
桜井 「うん、それじゃ…」
   ヒューン…ガッ!
 橘 「がっ!?」ズサーッ
絢辻 「何!?」
男子 「すいませーん、ボールが飛んでっちゃって!大丈夫ですかー!?」
 橘 「う…こ、ここは…」
絢辻 「大丈夫、橘君!?」
 橘 「んー?わしは大丈夫じゃよ?」
桜井 「…おじいちゃんになってる?」
絢辻 「ど、どうしてそうなるのよ…ちょっと橘君、ふざけてるんじゃないでしょうね?」
 橘 「あー?あんだってー?」
絢辻 「あなた本当はわざとやってるんじゃないの、ねえ!?」ブンブンブン
 橘 「あばばばばば」
桜井 「ちょっと、絢辻さん!?」
絢辻 「はっ…ご、ごめんなさい、ちょっと混乱しちゃって…それにしても、どうしてこうどんどん悪化していくのよ…」



35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 18:14:15.38 ID:W3Hkduk60

>>28 やっべ忘れてた

絢辻 「ちょっと森島先輩、勝手なこと言わないでください!」
森島 「へ?だって二人は恋人じゃないの?」
絢辻 「なっ…そ、そんなわけないじゃないですか!なんでそんな風に思うんですか!?」
森島 「だって、こんなに記憶を取り戻させてあげたいって思うのは恋人だからじゃないの?」
絢辻 「そ、それは、ただ私のせいで記憶を失くしちゃっているから、責任を感じているだけで…」
森島 「あら、そうなの。ごめんね、それなのに勝手なこと言って」
絢辻 「いえ、分かってもらえたなら…」
森島 「それじゃあ、絢辻さんじゃなくて私にキスさせてあげる」
絢辻 「なんでそうなるんですか!」
塚原 「そうよはるか、いくらなんでもそこまでする必要はないわ」
森島 「えー?私は別に、橘君ならいいんだけどなあ」
絢辻 「な…」
 橘 「んー、話は終わったかのう?」
塚原 「…どうやら、効果はなさそうだけどね」
森島 「うーん、おじいちゃんには効かないかあ…それじゃあ、おじいちゃんの好きそうなもので…」
絢辻 「…もういいです。ありがとうございました」
森島 「えーっ、せっかく何か思いつきそうだったのに…」
塚原 「はいはい。それじゃあ、力にはなれなかったけど、応援してるから、がんばってね」
絢辻 「はい。ありがとうございます」



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 18:03:13.16 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

森島 「へーっ、記憶喪失ねえ。なんだか面白そうなことになってるわね」
塚原 「ちょっとはるか、面白がってる場合じゃないでしょ。記憶を失ってるだけでも大変なのに、こんな有様で…」
 橘 「ふぉ…絢辻さんや、晩御飯はまだかのう?」
絢辻 「こんな日中に晩御飯が出るわけないでしょ…それで、なにか思い出した?」
 橘 「あー?わしがぼけとるじゃと?ふざけたことを言うでないわ!」
塚原 「…これは重症ね」
森島 「そうね…なんとかしてあげないと。そうだ、記憶を失ったときと同じショックを与えるのは」
絢辻 「…それはもうやりました」
森島 「あら、そうなの。むむむ…あ、そうだ!橘君が記憶を取り戻したいって強く思うようにすれば、
   なにか記憶を取り戻すきっかけがつかめるんじゃないかな」
塚原 「あら、はるかにしてはいい考えかもね」
森島 「むー、『はるかにしては』は余計だぞ?」
絢辻 「でも、どうやってそんなに強く記憶を取り戻したいって思わせるんですか?」
森島 「そんなの簡単よ。…橘君」
 橘 「んー?」
森島 「記憶を取り戻したら、ほっぺにキスさせてあげる」
塚原 「ちょ、はるか!?」
森島 「絢辻さんが」
絢辻 「はぁ!?」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 18:19:58.59 ID:W3Hkduk60

絢辻 「ほら、行くわよ橘君」
 橘 「ん、なんじゃなんじゃ?」
絢辻 「だから…ああ、もう、本当に何よこれ…ほら、足元に気をつけて」
 橘 「ああ!?わしは大丈夫…」ツルッ
   ゴンッ!
 橘 「あべしっ」
塚原 「た、橘君!?」
森島 「だ、大丈夫!?」
 橘 「う、うおお…」
絢辻 「こ、このパターンはまさか…」
 橘 「ったあ…なんなんだ一体、俺に何が起きたんだ?ってか、どこだここ?」
森島 「あれ?なんか雰囲気が違う」
絢辻 「…もういや…」

ちょっと買い物 そんなかからないと思う



40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:02:31.20 ID:W3Hkduk60

ただいま

―わたくし橘純一は、記憶喪失である。
昨日のとあるアクシデントによって階段から転げ落ち、頭を強打したせいらしい。
その後記憶を取り戻すために絢辻詞という女子と奔走しているのだが、記憶を取り戻すどころか人格がコロコロかあるという憂き目に遭っているらしい。
全くどうしてこんな大変なことになっているのか。まったくもって不幸―

絢辻 「鬱陶しい」バシッ!
 橘 「あだっ!な、何してくれやがりますか!今の橘さんの頭はとってもデリケートなのですよ!?」
絢辻 「長々と気持ち悪いナレーションしてるんじゃないわよ。鼻についてイライラするのよ」
 橘 「ひ、ひっでえ…」
絢辻 「ほら、行くわよ。次の知り合いに会いに行くんだから」
 橘 「でも、そのたびにどんどん俺の記憶喪失はひどくなっていくんだろ?だったらもう大人しく昼休みを待ったほうがいいんじゃ…」
絢辻 「う…うるさいわね。もしかしたら次はいい結果になるかもしれないじゃない。ほら、文句言わずにさっさと来る」
 橘 「はいはい…全く、不幸だ…」



42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:15:30.27 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

七咲 「記憶喪失…ですか?」
美也 「そうなんだ。お兄ちゃん、昨日の放課後階段から転げ落ちたらしくて、そのショックで…」
中多 「それじゃあ、私たちのことも全部忘れて…」
 橘 「ああ。ごめんな、こんなことになって」
中多 「いえ…大変なのは先輩のほうですし…」
絢辻 「それで、何か思い出した?」
 橘 「いや…さっぱりだ」
絢辻 「そう…」
美也 「なんかいい方法ないかなぁ…お兄ちゃんの記憶をバシッと治す方法…」
中多 「よく聞く方法だと、強いショックを与えると治るって…」
絢辻 「そのショックを与えるたびにどんどん悪化しているのよ…他に何か思いつかないかな?」
七咲 「…物理的じゃなくて、精神的なショックを与えるのはどうでしょう」
美也 「精神的?」
七咲 「なにか激しく驚くようなことをして、先輩の脳に直接刺激を与えるんです。もしかしたら、それでなにか思い出すかも…」
 橘 「そんな、しゃっくりじゃないんだから…」
絢辻 「なるほど、やってみる価値はあるわね」
 橘 「ええっ!?本気かよ?」
絢辻 「あなたの記憶が戻る可能性があるなら、何でも試したほうがいいでしょう?」
 橘 「まあ、そうだけど…もっとこう、橘さんを労わった優しい方法はないのでせうか?」
絢辻 「記憶喪失になった状況が状況なんだから、仕方ないでしょ?」
 橘 「そりゃそうだけど…ああもう、不幸だ…」



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:27:03.08 ID:W3Hkduk60

美也 「でもどうやるの?そんなに驚かせる方法なんてそんなに思いつかないよ?」
七咲 「うーん…」
中多 「せ、先輩っ!」
 橘 「ん、なんだい中多さん?」
中多 「わ…わっ!!」
 橘 「…え、えーっと…」
中多 「ど、どうですか…?」
 橘 「ど、どうと言われても…そんな予告されたって驚きようがないし…」
中多 「そ、そうですか…」
七咲 「…そうだ!美也ちゃん、ちょっと…」
美也 「ん、なに逢ちゃん?」
七咲 「……だから……」ヒソヒソ
美也 「ええっ…でもそしたら…」ヒソヒソ
七咲 「私は大丈夫だから、美也ちゃんは…」ヒソヒソ
 橘 「何ヒソヒソ話してるんだ?」
絢辻 「邪魔しないであげたほうがいいんじゃないかな?あの二人なりに頑張ってるみたいだし」
 橘 「それもそうか…ってか絢辻さん、さっきから思ったんだけど、二人きりの時となんか性格…」
   ギュウッ!
 橘 「いだだだだだ!」
絢辻 「性格が何かな、橘君?」
 橘 「い、いや、なんでもないです…」
絢辻 「…余計なことは言わないことね」ボソッ
 橘 「は、はい…こ、怖ぇ…」



44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:40:00.89 ID:W3Hkduk60

七咲 「それじゃお願いね美也ちゃん」
美也 「おっけー」
 橘 「それで、何をやるつもりなんだ?」
七咲 「先輩、私から目を離さないでくださいね」
 橘 「あ、ああ…でも、そんな予告されたら余程のことをしない限り驚いたりしない…」
七咲 「…それっ!」バッ
 橘 「な、なあああ!?な、七咲さん、そんなスカートをめくるなんてはしたない…!お、女の子ってのは、もっとおしとやかに…」
七咲 「だから、目を離さないでください先輩」
 橘 「そ、そんなこと言ったって…ってあれ?水着!?」
七咲 「そりゃそうですよ。いくらなんでも、こんなところで下着を見せるわけ無いじゃないですか」
 橘 「そ、そりゃそうだ…」
絢辻 「…私も、一瞬びっくりしたわ…」
 橘 「で、でもそれだけじゃそんなに驚いたりは…」
美也 「…わっ!!!」
 橘 「うおおおおっ!?み、美也ちゃん!?」
七咲 「ふふっ、どうですか?私の行動に気を取られて、美也ちゃんのことをすっかり忘れてたんじゃないですか?」
美也 「逢ちゃんが気を惹いている隙に、みゃーが後ろに回りこんで驚かす…ふっふっふ、まさに完璧な作戦なのだ」
七咲 「どうですか?驚いたでしょう?何か思い出すきっかけになりましたか?」
 橘 「う…あ、な、なんかこの辺まできてる…あともうちょっと…!」
七咲 「やった、あと一息…なにかもう一回ショックを…!」



45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 19:51:04.89 ID:W3Hkduk60

   ヒュウウウウ…ガン!
 橘 「ぶへ!」
美也 「な、何!?」
七咲 「これって、ダンベル!?なんでこんなものが…」
夕月 「おーい、ゴメンよー!運んでる途中に手がすべっちゃってさー!」
飛羽 「…だからもっと、呼吸を合わせろと言った」
中多 「だ、大丈夫ですか!?先輩、先輩!」
 橘 「…ったた…あれ、僕は…」
絢辻 「…!橘君、記憶が戻ったの!?」
 橘 「…いえ、どうやら棚町さんに殴られる前に戻っただけみたいです。一応記憶を失ってからのことは覚えてますが、
   まだ治ったわけでは…」
絢辻 「…振り出しってことね」
七咲 「あの、ごめんなさい。結局力になれなかったみたいで…」
絢辻 「ううん、ありがとう。元の人格に戻っただけでもありがたいわ」
美也 「それで、どうするんですか?」
絢辻 「次の授業が終わったら昼休みだから、その時間になったらお昼を食べて早退して病院に行くわ。
   大丈夫、きっと病院に行けば元に戻るはずだから」
美也 「はい…お兄ちゃんのこと、よろしくお願いします」
絢辻 「ええ。分かっているわ。それじゃあね」



46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 20:01:19.38 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

絢辻 「それじゃあ、早退させていただきます」
高橋 「ええ。しっかり治してくるのよ」
 橘 「失礼します」

 橘 「結局、ラーメンを食べても記憶は戻りませんでしたね」
絢辻 「戻らなかったものは仕方が無いわよ。それより早く病院に行きましょう」
 橘 「はい、そうですね」

      ・
      ・
      ・

絢辻 「治療できない!?」
医者 「ええ。少々複雑な記憶の失い方をしているみたいで、原因が分からないのですよ。
   レントゲン写真を見ても異常はないので外科的な療法もできませんし、催眠療法ができるようなスタッフもうちにはおりませんし…
   一応そういう専門家がいる病院は教えておきますので、そちらのほうに行っていただかないことには…」
絢辻 「…そうですか…ありがとうございました…」
 橘 「……」

多分あと数レス分だけどちょっと夕飯タイム



48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 20:33:24.18 ID:W3Hkduk60

ただいま

      ・
      ・
      ・

公園

 橘 「…教えてもらった病院、結構遠いところにありますね」
絢辻 「……」
 橘 「…いろいろしていただいたのに全部無駄にしてしまって、すいません」
絢辻 「…謝らないでよ。悪いのは全部あたしなんだから」
 橘 「……」
絢辻 「…どうして…」
 橘 「え?」
絢辻 「どうして思い出してくれないのよ…あんなにたくさんの人の手を借りて、病院まで行ったのに…
   どうしてこうなっちゃうのよ…」
 橘 「…すいません」
絢辻 「謝らないでって言ってるでしょ…」
 橘 「でも…」
絢辻 「戻ってよ…お願いだから、思い出してよ…!でないとわたし…
   わたしを見つけてくれるかもしれない人を、この手で殺したようなものじゃない…!」
 橘 「絢辻さん…」



53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 20:51:07.54 ID:W3Hkduk60

   …ワン、ワン!
 縁 「あはは、待て待てー!」
絢辻 「…?」
 橘 「何だ…?」
 犬 「ワン、ワン!」ガバッ
 橘 「う、うわあっ!?」
   グイッ ゴォン!
絢辻 「橘君!?」
 縁 「も~っ、逃げるの早いなぁ…あれ?詞ちゃん?こんなところで何やってるの?」
絢辻 「あ、あなたは…!あなたこそ、どうしてこんなところに…」
 橘 「う、うーん…」
絢辻 「!橘君、大丈夫!?」
 橘 「…あれ?ここって…公園?僕は学校にいたはずじゃ…」
絢辻 「…!橘君、あなた記憶が…」
 橘 「あれ、絢辻さん?お姉さんも一緒でどうしたの…」
   ガバッ!
 橘 「あ、絢辻さん?」
絢辻 「よかった、よかったよぉ…!う、うえぇぇ…」
 橘 「あ、あの、絢辻さん、どうしてそんな大泣きしてるの?」
 縁 「あらあら、詞ちゃんたら…」



55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 20:58:27.68 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

絢辻 「……」
 橘 「あの、絢辻さん…」
絢辻 「…なによ…人の顔じろじろ見ないでよ」
 橘 「ご、ゴメン」
 縁 「うーん、よくわからないけど、とりあえず帰ろっか詞ちゃん」
絢辻 「…ええ」
 橘 「えーっと、何があったのか説明して欲しいけど…まあ、明日でいいか。それじゃ絢辻さん、また明日」
絢辻 「…また明日。分かってると思うけど、あたしが大泣きしたことは…」
 橘 「分かってるって、誰にも言わないよ」
絢辻 「…よろしい。またね、橘君」
 縁 「じゃあね、橘君。また今度遊びに来てね」
 橘 「あ、はい…」
絢辻 「勝手なこと言わないの。ほら、行くわよ」
 縁 「あっ、待ってよ詞ちゃーん」



56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:05:18.25 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

絢辻 「……」
 縁 「…~♪」
絢辻 「……ねえ」
 縁 「ん、なに?」
絢辻 「…ありがと」
 縁 「?よく分からないけど、どういたしまして」
絢辻 「…ふん」
 縁 「ふふっ、久しぶりだね、詞ちゃんから話しかけてくれるの」
絢辻 「…うるさい。ほら、置いてくわよ」
 縁 「あーん、待ってよー」

―姉のことを好きになったわけじゃない。
でも、この人に助けられたのは事実だから…
…ありがとう、お姉ちゃん。

アマガミSS 『絢辻詞の失策 記憶喪失編』 完



60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:14:35.84 ID:W3Hkduk60

もしかしたらお久しぶりの人もいるかも。
以前アマガミのSSを書いてから早…3ヶ月?が経った今日この頃、皆さんどうお過ごしでしょうか。
あれから梨穂子がもしヤンデレだったらなんてのを書いてたけど、中々筆が進まず、
いっそ即興で別の書いちゃえって考えでこのスレを立てた。
人格ネタは誰だかわかってもらえて一安心。タイトルはまさに>>58から取ってきた。



62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:20:39.03 ID:W3Hkduk60

ホントはちゃんとこの話も書き溜めてヤンデレ梨穂子と同じスレで書こうと思ってたんだ。
でもせっかく正月で暇だから即興で一気に書いちゃえって思って今日に至った。
前の宣言どおり年が明けてから書いたのでまさに有言実行やっほう。
>>59 そうだよ、久しぶり。のくすにあって嬉しかったけど1週間持たずに消えちまった。
けいおん禁書は良くてアマガミは駄目なのかよ…



67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:34:17.40 ID:W3Hkduk60

美也 「あっ」
桜井 「えっ」
 橘 「おっ」
   カランカランカラーン!
福引男「おめでとうございます!1等ハワイ旅行大当たりです!」
 橘 「ほ、本当に当たっちゃったよ…」
美也 「やったね、にぃに!これでハワイ旅行に行けるよ!」
桜井 「ほえ~、うらやましいなあ~」
福引男「なお、こちらペア旅行となっておりますのでご注意ください」
橘・美也「……へ?」



69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:37:49.80 ID:W3Hkduk60

翌・休み時間1

七咲 「それじゃあ、先輩と二人っきりでハワイ旅行に行くの?」
美也 「うん。お父さんはお仕事忙しいし、一人でみゃーかお兄ちゃんが家に残されるのも危ないからってお母さんが。
   せっかく当たったのに行かないのはもったいないしね~」
中多 「で、でも、二人だけで海外旅行なんて大丈夫なの…?」
美也 「大丈夫だよ、向こうにはちゃんとガイドさんがいるらしいし、ホテルもちゃんと用意されてるから安心だしね」
七咲 「本当に大丈夫?先輩、危なっかしいから心配になるよ…」
美也 「いくらなんでも、こういう時くらいお兄ちゃんだってしっかりしてくれるでしょ~」
七咲 「…なんだか、兄妹揃って心配だな…」
中多 「うん…」



70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:41:05.99 ID:W3Hkduk60

棚町 「それじゃあ、ホントにアンタと美也ちゃんだけで行くんだ」
 橘 「うん」
梅原 「か~っ、羨ましいねぇ。かわいい妹と二人っきりな上に、向こうのアロハなお姉さんまで堪能できるたぁ」
 橘 「はっはっは、そうだろうそうだろう」
棚町 「アンタ達、ホントそればっかよね」
梅原 「しょうがねえだろ、これぞ男の性ってもんよ」
 橘 「そうそう。ところで、二人とも何か買ってきて欲しいお土産はある?買える限り買って来るけど」
梅原 「そりゃあお前、本場のお宝本にきまってるじゃねえか」
 橘 「な、まさかお前、海外モノに手を出すつもりか…?」
梅原 「海外…ああ、なんてロマンのある響きだろうなぁ」
 橘 「…分かった。買えたら買ってくるよ」
梅原 「おう、頼むぜ友よ」
棚町 「ったく、これだから男は…」



72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:43:46.94 ID:W3Hkduk60

 橘 「それで薫、お前のリクエストは?」
棚町 「そうねえ…アロハシャツでも買ってきてもらおうかしら」
 橘 「アロハシャツ?それだけでいいのか?」
棚町 「ええ。あたしの読みだと、来年の夏はアロハが流行ると思うのよ。それを見越しての先行投資ってやつね」
 橘 「まあ、投資するのは僕だけどね」
棚町 「そういうわけだから、アンタも流行に乗り遅れないように、自分の分のアロハを買ってきなさいよね。分かった?」
 橘 「はいはい。えーと、お宝本と、アロハシャツ…と」カリカリ
棚町 「『アロハは自分の分も』ってちゃんと書いておきなさいよ」
 橘 「しつこいな…分かったよ」カリカリ



73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:47:05.39 ID:W3Hkduk60

   ・
   ・
   ・

絢辻 「お土産のリクエスト?」
 橘 「うん。何か無いかなと思って」
絢辻 「そんなものいらないわよ」
 橘 「そう言わずにさ、なにかない?買えるものなら買ってくるよ」
絢辻 「…ちょっと待って」
   パラパラ カリカリ
 橘 (手帳を広げて何か書き始めたぞ…)
   ビリッ
絢辻 「はい。リクエスト、書いておいたから」
 橘 「うん。どれどれ…」
   『お土産屋まで開かないように』
 橘 「…えっと…」
絢辻 「書いてある通りよ。いいわね?」
 橘 「…うん」
 橘 (なんだろう…気になる)



76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:51:21.92 ID:W3Hkduk60

さる怖いからマジで支援ありがたい

      ・
      ・
      ・

桜井 「いいなあ~ハワイ、わたしも行きたいなぁ~」
伊藤 「ホントに大丈夫なの?なんか心配なんだけど…」
 橘 「大丈夫だよ、僕だってこういう時くらいしっかりするさ」
桜井 「それで、お土産のリクエスト聞いてくれるんだっけ?」
 橘 「うん。何かある?」
伊藤 「あたしは適当にキーホルダーでいいや。桜井は?」
桜井 「わたしは…ココナッツとか、パイナップルとか…」
 橘 「…なんかもうすでに長くなりそうな気配がするから、後でメモに書いて渡してくれ」
桜井 「うん、分かった~」
伊藤 「橘君、予算大目に持っていくのをオススメしとくよ…」
 橘 「…言われなくても、そのつもりだよ」



77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:54:21.10 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

森島 「あ、橘君」
 橘 「森島先輩」
森島 「聞いたよ、美也ちゃんとハワイに行くんだって?うらやましいなぁ~」
 橘 「何かお土産のリクエストありますか?できれば買ってきますけど」
森島 「そうねえ…向こうのワンちゃんのポストカードとかにしてもらおうかな?」
塚原 「…はるか、それお土産の意味あるの?」
森島 「あ、ひびきちゃん。だって、せっかくだから何も書いてない状態のものが欲しいじゃない」
塚原 「そうじゃなくて…ま、いいわ。橘君、私の分もお土産頼める?」
 橘 「あ、はい。全然構いませんよ」
塚原 「それじゃあ、アロハシャツを買ってきてもらおうかしら。ちょっと興味があるんだけど、手を出す機会がなくてね」
 橘 「はい。分かりました」
 橘 (アロハシャツ、1着追加と…)



79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 21:57:12.26 ID:W3Hkduk60

出発の日

 橘 「美也、準備できたか?」
美也 「ちょっと待って…うん、いいよー」
 橘 「それじゃ、行くか」
美也 「楽しみだね~、にししし」
 橘 「それじゃ、行ってきまーす」

桜井 「よいしょ…っと」
 橘 「あれ、梨穂子。どうしたんだ、その荷物?」
桜井 「あ、二人とも。わたしもハワイに行くんだ~」
美也 「へぇ~、りほちゃんもなんだ…」
橘・美也「…は?」



80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:00:53.91 ID:W3Hkduk60

空港

伊藤 「あ、ヤッホー桜井」
桜井 「ヤッホー香苗ちゃん」
 橘 「…つまり、この前の帰りに香苗さんと二人で帰る途中に福引を引いたら、見事1等を引き当てたと…」
桜井 「すごい偶然だよね~。1等って3組にしか当たらないのに」
伊藤 「本当は桜井と桜井のお母さんに行ってもらおうと思ったんだけど、桜井のお母さんが二人で行ってきなさいって言ってくれたから、
   お言葉に甘えることにしたんだ」
美也 「これで賑やかな旅行になるね、にぃに」
 橘 「ああ、そうだな」
 橘 (あの大量のお土産も買う必要がなくなったしな…)
桜井 「それじゃ、ハワイへ向けてしゅっぱ~つ!」
伊藤 「こらこら、まずは出国手続きが先でしょ」
桜井 「えへへ、そうだね~」
伊藤 「ホント、心の底から楽しそうだねアンタは…」



82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:02:58.72 ID:W3Hkduk60

飛行機内

桜井 「楽しみだな~、早く飛ばないかな~」
伊藤 「ハシャギすぎだっての、全く…」

美也 「いいな~りほちゃん、窓側で…」
 橘 「帰りはお前が窓側にしてもらえばいいだろ?しかし、香苗さんの言うとおりハシャギすぎだなあいつ…」
美也 「しょうがないよ、みゃー達飛行機乗るの初めてなんだから」
 橘 「それにしたって高校生だぞ、もう少し落ち着きを持ったらどうなんだ…」
七咲 「そんなこと言って、先輩も内心結構はしゃいでるんでしょう?」
 橘 「う…やっぱり七咲にはお見通しか………七咲?」
七咲 「ええ、おはようございます。今日は絶好の旅行日和ですね」
美也 「へっ、逢ちゃん?」
七咲 「おはよう、美也ちゃん。紗江ちゃんも一緒だよ」
中多 「お…おはようございます、先輩、美也ちゃん」



84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:05:25.83 ID:W3Hkduk60

 橘 「ど、どうして七咲と中多さんが…」
七咲 「覚えてませんか?あの福引の1等は、3組分あったんですよ」
 橘 「ま、まさか…」
中多 「二人で一緒に帰ったときに福引を引いたら、偶然当たって…パパを説得して、逢ちゃんと一緒に行くことにしたんです」
七咲 「本当に運がよかったです。これはきっと、先輩が旅行先で変なことをしないように監視しろってことでしょうね」
 橘 「そ、そんなことしないよ!」
七咲 「ふふっ、半分は冗談です。一緒に旅行できて嬉しいです、先輩」
 橘 「七咲…」
放送 『ただいまより、離陸を開始します。シートベルトをお締めになって…』
 橘 「お、出発するみたいだな」
美也 「わくわく、わくわく~」
桜井 「わくわく、わくわく~」
伊藤 「1学年下と同レベルか、アンタは…」



85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:08:22.64 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

桜井 「見て見て香苗ちゃん、雲が下に見えるよ!じゅうたんみた~い!」
伊藤 「だから落ち着きなさいって…子供かアンタは」

 橘 「おっ、どうやら機内ラジオでイナゴマスクの歌が流れるみたいだな」
七咲 「みたいですね」
 橘 「なんかテンションが上がってくるな…なあ七咲?」
七咲 「いえ、私は別に」
 橘 「そんなこと言って、ホントは楽しみなんだろ?」
 橘 (中多さんも、心なしか肌がツヤツヤし始めたし…)
七咲 「勝手に言っててくださいよ…もう」



87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:10:26.75 ID:W3Hkduk60

 橘 「おっ、来た来た!」
七咲 「そんなにはしゃいで、まるで子供ですね」
 橘 「な、なんだか興奮してきたぞ…チェンジ、イナゴオオオオオ!!」
CA 「お客様、他のお客様の迷惑になるので…」
 橘 「あ…す、すいません」
七咲 「ホントに、恥ずかしい先輩ですね」
 橘 「う、な、七咲だって、指が自然とリズムを刻んでるじゃないか!」
七咲 「あ!こ、これは…!」
 橘 「ほら、やっぱり七咲ものってるじゃないか」
七咲 「こ、これはつい…」
 橘 「つい?」
七咲 「ううう…も、もう知りませんっ!」フイッ
 橘 (意地になってる七咲もかわいいなあ…そして実はおそらく一番興奮してるのは、
   二つ隣でいい笑顔をしている中多さんなんだろうな…)



88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:15:13.94 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

桜井 「ス~、ス~」
伊藤 「ハシャギ疲れて寝るなんて、まんま子供ね…」

美也 「にぃに、イナゴマスクもいいけど、映画も見ようよ~。後10分で始まるよ」
 橘 「映画か…アメリカのアクション映画みたいだな。面白そうだ」
美也 「みゃーこの映画見てみたかったんだよね~。楽しみだな~」
 橘 「上映時間は2時間か。ってことは、途中で昼食が来るな」
七咲 「機内食ですか…美味しいんでしょうかね」
美也 「びーふおあふぃっしゅってやつだよね!どっちにしようかな~、にししし」

ちなみに席配置
AB 通路 中七橘美 通路 香梨



89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:19:09.21 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

外CA「Beaf or fish?」
   ガバッ
桜井 「び~ふ~!」
伊藤 「うおおっ、いきなり起きたぁっ!?」

CA 「お客様、牛肉になさいますか、それとも魚になさいますか?」
中多 「あ、私は牛肉で…」
七咲 「それじゃあ私は魚で」
 橘 「じゃあ、僕は牛肉かな。美也は?」
美也 「……」
 橘 「美也?」
美也 「…びーふおあふぃっしゅじゃないんだ…日本語なんだ…」
 橘 「いや、別にそれはどうでもいいだろ…」
美也 「いいなぁりほちゃん、みゃーも英語で聞かれたかったなぁ…」
 橘 「ああもう、帰りに期待すればいいだろ?それでどっちなんだ?」
美也 「…お魚で」



90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:22:40.58 ID:W3Hkduk60

その頃 日本

梅原 「かーっ、今頃橘達はお空の上かぁ。全く学校休んで兄妹水入らずで海外旅行たぁ、羨ましいねぇ」
棚町 「全くよ。こんなことなら、あたしも福引やっときゃよかったわ」
絢辻 「どうやら、兄妹水入らずってわけじゃなさそうだけどね」
梅原 「あれ、絢辻さん?」
棚町 「どういうこと?兄妹水入らずじゃないって…」
絢辻 「隣のクラスの桜井さんと伊藤さんが休んでるのよ」
棚町 「それがどうしたってのよ?」
絢辻 「数日前、福引をやって大喜びしてる二人を見たって人がいるの」
棚町 「!まさか…!」
絢辻 「ほぼ間違いなく、一緒にいるでしょうね。それと噂だと、橘君の妹さんのお友達の二人も、今日は休みらしいわ」
梅原 「はぁぁぁ!?ちょっと待ってくれよ、って事は橘の奴、今まさに空の上のハーレムにいるってことか!?」
棚町 「嘘でしょ…そんな偶然、そんな簡単に起こるものなの?」
絢辻 「認めたくなくても、実際に起こってるんだから認めざるを得ないでしょ」
梅原 「くっそぉぉぉぁぁ…橘の野郎、ますます羨ましいぞチクショーーーー!」
棚町 「大丈夫なのかしら、純一…」
絢辻 「さあ…どの道私達にはもうどうすることもできないわ。できることなんて、何事も起こらないよう祈ることくらいよ」
棚町 「まったく…不愉快ね…」
絢辻 「…同感よ」



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:25:23.59 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

桜井 「ふぅ~、もうお腹いっぱ~い…それじゃ、おやすみ~…ぐぅ」
伊藤 「食事してすぐに寝るって、牛食べた方が牛になっちゃうわよ…」

美也 「ごちそうさま~。美味しかったね、にぃに」
 橘 「ああ。どんなもんかと思ったけど、しっかりした味だったな」
七咲 「ちょうど映画もクライマックスですね。到着は、今から2時間後みたいですね」
 橘 「そっか…それじゃあ、それまで暇だな…」
中多 「……」カクン、カクン
 橘 「中多さん、船漕ぎ出しちゃってるな…」
美也 「みゃーも、なんだか眠くなってきちゃった…」
 橘 「そうだな…それじゃあ、この映画が終わったら寝るか…」
七咲 「そうですね…やることも無いですし」



93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:29:11.66 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

   ピンポーン
放送 『ご搭乗の皆様、まもなく当機は着陸態勢に入ります。シートベルトをお締めになって…』
 橘 「ん…もう着くのか」
七咲 「ふ…わぁぁぁ…おはようございます、先輩」
 橘 「ああ、おはよう。どうする、他の二人も起こそうか?」
七咲 「いえ、もう少し寝かせてあげましょう。着陸したら起こしてあげればいいと思います」
 橘 「そうだな。…七咲、楽しい2泊3日になるといいな」
七咲 「ええ…そうですね」



95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:31:58.43 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

伊藤 「ほら、着いたよ桜井、早く起きなって」
桜井 「う~ん、あと5分…」
伊藤 「ホテル着いたらいくらでも寝れるでしょ…全く、ホント困った子なんだから」

 橘 「ほら、起きろ美也。着いたぞ、ハワイだ」
美也 「ん…ふわあぁぁ…おはよ、にぃに…なんかちょっと暑いね」
 橘 「ハワイだからな。ほら見ろ、これがホノルル空港だ」
美也 「うわぁぁ…ハワイだねぇ…」
 橘 「ほら、早く降りて、ハワイの大地を踏みしめよう」
美也 「そうだね…楽しそ~…」

      ・
      ・
      ・

桜井 「と~ちゃ~く!」
伊藤 「さっきまで寝てたくせに、異常に元気だねぇアンタは…」
 橘 「日差しが強いな…これじゃあすぐ日焼けしちゃいそうだ」
七咲 「私は気にしませんけどね。どうせあまり変わりませんし」
美也 「紗江ちゃんはハワイに来たことあるんだっけ?」
中多 「うん…でも、友達と来るのは初めてだから、なんだか新鮮な気分…」
 橘 「さて、まずはガイドさんを探さないと…おっ、もしかしてあれか?」



97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:35:54.79 ID:W3Hkduk60

 橘 「すいません、もしかしてあなたがガイドさんですか?」
ガイド「えっと、ペア旅行で?」
 橘 「あ、そうです。良かった、ちゃんと見つかって」
ガイド「こちらも一安心です。でも、ペア旅行のはずですけど…」
 橘 「あー…まあ、みんな知り合いなんで、せっかくだから一緒にってことで…」
ガイド「なるほど。じゃあペア3組ではなく団体様6名と考えてしまってよろしいですか?」
 橘 「あ、はい。全然構いません」
ガイド「じゃあ連絡を入れて、他のガイドはキャンセルということでいいですね?」
 橘 「それでお願いします」
 橘 (それにしても…きれいなお姉さんだな。健康的に焼けた肌がまた…)
美也 「…にぃに、変なこと考えてない?」
 橘 「えっ!?ま、まさか…」
 橘 (くそっ、こういう時だけは鋭いな…)



98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 22:38:28.22 ID:W3Hkduk60

送迎バス内

桜井 「うっひゃあ~、きれ~い」
伊藤 「ホントだね~、日本じゃなかなか見れないよこんな景色…」
七咲 「そういえば、そちらの先輩方とは、私達は面識が無いんでしたね」
 橘 「ああ、そういえばそうか。おい梨穂子、いつまでもマイペースでいないで自己紹介しろよ」
桜井 「へ?あぁ、ゴメンゴメン。わたしの名前は桜井梨穂子、純一の幼馴染で茶道部で~す」
伊藤 「そんであたしが、そのクラスメイトでお目付け役の伊藤香苗です。よろしくね?」
七咲 「はい、先輩。よろしくお願いします」
中多 「よ、よろしくお願いします…」
伊藤 「おーっ、礼儀のなってる子達だねぇ」
桜井 「もーっ、香苗ちゃん、お目付け役ってひどいよ~」
伊藤 「なーに言ってんの。実際そんな感じでしょ?ちゃんと誰かが見ててあげないと、危なっかしいったらありゃしないもん」
 橘 「ははっ、確かに。梨穂子のドジっ子ぶりは神がかってるからな」
桜井 「むーっ…そこまでひどくはないですよーだ」



100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:03:02.36 ID:W3Hkduk60

七咲 「それじゃあ、今度は私達だね。私は七咲逢、美也ちゃんのクラスメイトで水泳部です」
中多 「あ、あの、私は中多紗江です。同じく、美也ちゃんのクラスメイト…です」
美也 「そっちの先輩はみゃーのこと知らないだろうから、一応みゃーも…ごっほん。
   このだらしなーいお兄ちゃんの妹の橘美也です。よろしくお願いします」
 橘 「ああっ、美也、お前!」
伊藤 「あはははっ、さっすが橘君だねぇ。妹にまで言われちゃうとは」
 橘 「香苗さんまで…」
伊藤 「ま、いいじゃないの。こちらこそよろしくね、七咲さん、中多さん、美也ちゃん」
桜井 「七咲さん、中多さん、よろしくね~」

ガイド「皆様、そろそろホテルに到着しますので、用意をお願いしまーす」
 橘 「おっと、早かったな。くつろげる部屋だと良いな」
美也 「やわらかいベッドだといいな~、にししし」
 橘 「美也、あんまり飛び跳ねるなよ…」



101:マジでさるやだ…:2011/01/02(日) 23:05:22.65 ID:W3Hkduk60

      ・
      ・
      ・

ガイド「それでは、明日の朝また迎えに参りますので、今日はゆっくりおくつろぎ下さい」
 橘 「はい、ありがとうございました」
美也 「にぃに、早くチェックインしようよ~」
 橘 「ああ、そうだな。部屋は、それぞれ福引のペアで1部屋だな」

橘兄妹の部屋

美也 「うわー、ふっかふかー!きもちいー…」
 橘 「ふぅ…飛行機ってずっと座るから疲れるな。さて、今は5時半頃か…」
美也 「にぃに、海行こうよ海!」
 橘 「おいおい、今は5時だぞ?海に入るには遅すぎるって」
美也 「むーっ…せっかくハワイに来たのに…」
 橘 「確か、日本とハワイの時差は5時間だから…日本はちょうど昼休みだな…」



103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:09:08.99 ID:W3Hkduk60

その頃 日本

森島 「はぁ~、今頃橘君達はハワイかぁ~」
塚原 「ふふっ、寂しいの、はるか?」
森島 「なっ…そ、そんな訳ないじゃない。むしろ橘君のほうが、こっちのみんなに会えなくて寂しいんじゃないかな~って思ってたところよ」
塚原 「ところが、そうでもないみたいよ」
森島 「へ?どういうこと?」
塚原 「昨日、七咲から電話があってね。旅行に行くことになったから、3日間学校を休むって」
森島 「それって…」
塚原 「例のハワイ旅行でしょうね。それと、2年生の子が二人、今日休んでるらしいわ」
森島 「ええ~!?そんなに橘君と一緒に行く子がいるの!?」
塚原 「全員が橘君と知り合いってわけじゃないと思うけど、少なくとも七咲は橘君と合流するでしょうね」
森島 「むむむ…ずるいなぁ、逢ちゃん。今から私もついて行っちゃおうかしら」
塚原 「何バカなこと言ってるの、受験生。あなたは日本でしっかり勉強しなさい」
森島 「む~っ、自分は推薦で受かったからって…」
塚原 「はいはい。私だって勉強しなかったわけじゃないんだから、はるかもきちんとしなさい」
森島 「は~い…いいなぁ、逢ちゃん…私も行きたかったなぁ…」



105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:13:12.03 ID:W3Hkduk60

梨穂子・香苗の部屋

桜井 「はぁ~、疲れた~」
伊藤 「アンタ機内でずっと寝てたでしょうが…」
桜井 「だってずっと座ってたから足がむくんじゃって、歩くのが辛かったんだよ~」
伊藤 「まあ、それは分からないでもないけどさ。あの狭い機内でほぼ座りっぱなしだからねぇ」
桜井 「それで、これからどうするの?お夕飯は7時だったよね?」
伊藤 「あたしはしばらく部屋でくつろいでるわ。こんないいベッド、そうそう使えるもんじゃないしね~」
桜井 「じゃあわたしはちょっとホテルの中を見てこようかな。外国のホテルってどんな風になってるのかな~」
伊藤 「あー…だったら橘君もちゃんと誘いなさいよ。アンタ一人じゃ危なっかしいから」
桜井 「も~、またそんなこと言って…そんなに危なくないよ~」
伊藤 「いいから、ちゃんと誘っていきな。せっかくだから、二人っきりになっちゃいなよ」
桜井 「えっ?あ、そっか、それもそうだね~…分かった、じゃあ行ってくるね~」



106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:17:29.32 ID:W3Hkduk60

七咲・中多の部屋

七咲 「うわぁ、きれいな部屋…ホテルなんて、初めて泊まるなぁ」
中多 「ふぅ…これでゆっくりできるね」
七咲 「そうだね…夕食まで時間があるし、ちょっとホテルの中でも見てこようかな。紗江ちゃんは?」
中多 「私は、今は部屋で休んでたいかな…」
七咲 「そっか。じゃあ、ちょっと行ってくるね」
中多 「うん、行ってらっしゃい」

橘兄妹の部屋

   コンコン

 橘 「ん?誰だろう…はーい」ガチャ
桜井 「やっほ~」
七咲 「先輩、何か予定ありますか?無かったら、私達と一緒にホテルを見て回りません?」
 橘 「うーん、特にやろうと思ったこともないし、行こうかな。美也はどうする?」
美也 「みゃーはいいや。ベッドのふかふか具合を確かめたいしね~」
 橘 「そっか。じゃあ行こうか」
七咲 「はい、そうですね」
桜井 「どんな風になってるのかな~」
七咲・桜井(本当は二人っきりがよかったけど、まあ、いっか…)



109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:21:40.36 ID:W3Hkduk60

売店

桜井 「うひゃあ~、おいしそうなお菓子がいっぱ~い…」
 橘 「こら梨穂子、買うなら食事の後にしろよ」
桜井 「あはは、分かってるって~」

レストラン

桜井 「わぁ~、いいにお~い」
 橘 「そうだな。7時の開店が待ち遠しいよ」

プール

七咲 「結構大きいプールがあるんですね」
 橘 「良かったな七咲、これならいつでも泳げるな」
七咲 「はい、体がなまらないか心配だったけど、大丈夫そうですね。食後にでも来ようかな…」



108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:21:13.28 ID:4a1PDJyIO

橘さん全員にフラグ建てね?



110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:26:30.38 ID:W3Hkduk60

>>108 全員アコガレ経由で

      ・
      ・
      ・

七咲 「あ、そろそろ7時ですね」
 橘 「ホントだ。じゃあ、部屋に戻って美也たちを呼ぶか」

橘兄妹の部屋

 橘 「美也~、夕飯食べに行くぞ~」
美也 「ふわっ…あ、おかえりにぃに…みゃー、すっかり寝ちゃってたよ」
 橘 「ほら、しっかり目を覚ませよ。せっかくのホテルの食事なんだから、味わって食べなきゃ損だぞ」
美也 「ふぁ~い…」



111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:29:32.69 ID:W3Hkduk60

レストラン

桜井 「はぁぁぁ…いいにお~い…」
 橘 「さっきも言ってたなそれ…どうやらバイキング形式みたいだな」
桜井 「ってことは、食べ放題!?」
 橘 「まあ、そうだな」
桜井 「わぁ~い!てんごくだぁ~!」
伊藤 「ちょっと桜井、いくら食べ放題だからって、あたし達の分も食べないでよ?」
桜井 「大丈夫だよ~。これだけあるんだから、わたしがおなか一杯食べてもなくならないって~」
七咲 「先輩、桜井先輩ってそんなに食べるんですか?」
 橘 「う~ん、少なくとも多分今七咲が想像しているよりは食べるかな…」
七咲 「じゃあ、相当すごいんですね…」
 橘 「ああ、今梨穂子があの体型なのは、実は痩せ型の体質だからじゃないかって噂も…」
桜井 「ちょっと~、さっきから失礼なことばっか言わないでよ~。そんな噂聞いたことないよ~」
 橘 「ははっ、ごめんごめん。それじゃ入ろうか」



113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/02(日) 23:33:30.76 ID:W3Hkduk60

桜井 「いっただっきま~す!」
 橘 「うわ…随分一気に取ってきたな…」
伊藤 「国が違っても、相変わらずの気持ちいい食べっぷりだねぇ…」
美也 「なんか見てるだけでおなか一杯になってきちゃうね~」
 橘 「まあ、あれは気にせず、僕達は僕達のペースで食べよう」
伊藤 「そうだね。それじゃ、いただきまーす」
 橘 「おっ、中多さん、そのベーコン美味そうだね。どこにあったの?」
中多 「あ、えっと、向こうのテーブルの反対側に…」
 橘 「うーん、ここからじゃ死角になっててよく見えないな。後で案内してくれる?」
中多 「は、はい、喜んで…」



118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:11:08.52 ID:b+V7x0BH0

さるついでに風呂はいってた

      ・
      ・
      ・

橘兄妹の部屋

 橘 「ふう…結構食べたなあ」
美也 「りほちゃんじゃないけど、なんか色々食べれて幸せ~…」
 橘 「さて、今は8時か。そろそろ風呂に入るか…」
美也 「どんなお風呂なのかな、にししし」
 橘 「何言ってるんだ、風呂はこの部屋のやつだぞ?」
美也 「えっ…あのユニットバスのちっちゃいやつ?」
 橘 「ああ。基本的に外国のホテルは大浴場があるのは少ないからな」
美也 「ええ~…ハワイのお風呂ってどんなのかなって期待してたのに…」
 橘 「まあ、しょうがないさ。ほら、先に風呂に入っちゃえよ」
美也 「は~い…」



120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:15:53.66 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

美也 「うう…なんか物足りない…」
 橘 「まあ、しょうがないさ。さて、暇になっちゃったな。美也、どうする?」
美也 「そだね~、他のみんなと一緒に、トランプか何かで遊ばない?」
 橘 「そうだな。じゃあ、他の部屋に行ってくるか…」
   コンコン
 橘 「ん、誰だろう…」
   ガチャ
桜井 「やっほ~、純一」
七咲 「先輩、お邪魔します」
 橘 「あれ、4人共どうしたの?」
中多 「お風呂に入って暇になっちゃったから、逢ちゃんと先輩の部屋で遊ぼうって話になって…」
伊藤 「あたし達もそんな感じでさ、そしたらちょうどこっちの二人とバッタリって訳」
 橘 「そっか、ちょうどよかった。僕達もそんな話をしてたところなんだ。それじゃあ早速中にどうぞ」



123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:20:10.64 ID:b+V7x0BH0

日付またいじゃったよ 12時までに投下終わらせたかったのに…さるうざ

七咲 「部屋の構造は大体同じなんですね」
伊藤 「あたし達のとこは、ちょうどこの部屋を左右反転した感じだけどね」
 橘 「へ~、そうなんだ…」
 橘 (それにしても…みんな湯上りだから、なんだかいつもと違う感じだな…
   まあ、美也はいつも見てるから別にいいけど、他の4人は…
   梨穂子の湯上りを見るのも随分久しぶりな気がする…昔に比べて随分成長したし…
   香苗さんはヘアピンを外してるからか、いつもより見た目の雰囲気が柔らかい気がする…
   中多さんも、リボンがないとちょっと大人っぽく見えていい感じだな…
   七咲は…なんだろう、やっぱりプールから上がったときとは違う、色気みたいなものを感じるな…
   …うん、とにかく言える事は、これを見れただけでも、ハワイに来て良かったと思えるってことだな…)
中多 「あ、あの…先輩?」
 橘 「うおっ!な、何?」
中多 「えっと、みんなで何をやりたいか意見を聞いているので、先輩もやりたい遊びがあったら…」
 橘 「あ、ああ、うん、そうだね…」
 橘 (い、いけないいけない、気をつけないと…)



125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:25:14.23 ID:b+V7x0BH0

その頃 日本

夕月 「……暇だ」
飛羽 「……暇だな」
夕月 「くっそ~、りほっちの奴…あたし達を置いてハワイ旅行なんてさぁ…」
飛羽 「しかも、りほっちだけじゃない」
夕月 「ああ、そういやアイツもハワイ行きだっけか。いいねぇりほっちは、ダーリンと一緒に新婚旅行か…」
飛羽 「その台詞、りほっちが聞いたら『も~先輩ったら、茶化さないでくださいよ~』とでも言いそう」
夕月 「おっ、今のりほっちの真似、ちょっと似てた」
飛羽 「ふふふ、このくらいなら、お手の物」
夕月 「けどやっぱ本人がいないと寂しいな…りほっちのいないウチなんて、ネズミのいない
   どっかのでっかい遊園地みたいなものだからな…」
飛羽 「…瑠璃子、それ以上は言うな。感づかれると、まずい」
夕月 「?感づかれるって、誰に?」
飛羽 「でっかい遊園地だ」
夕月 「ふーん…?ま、よくわかんないけど、この話はここまでってことか?」
飛羽 「そうしたほうが、身のため」
夕月 「わかった、んじゃやめるよ…」
飛羽 「……」
夕月 「……」
飛羽 「………」
夕月 「……暇だなぁ…」
飛羽 「……暇だ……」



126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:29:40.98 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

橘兄妹の部屋

七咲 「あっ…もう11時半ですね」
 橘 「本当だ。それじゃあそろそろお開きにしようか」
伊藤 「そうだね。それじゃあたし達は部屋に戻るよ。いこ、桜井」
桜井 「うん。七咲さんたちは?」
七咲 「私達も、そろそろ部屋に戻ります。明日も早いですし」
桜井 「それじゃ、一緒に部屋にもどろっか」
七咲 「そうですね。紗江ちゃん、行こう」
中多 「うん。それじゃあ先輩、おやすみなさい」
 橘 「おやすみ、みんな」
桜井 「じゃあね~、また明日~」
   バタン
 橘 「ふう…それじゃ、僕達も寝るか」
美也 「オッケー。じゃあみゃーはこっちのベッドね」
 橘 「ああ、いいよ。それじゃ、お休み…」
   コンコン
 橘 「…ん?どうしたんだろう…」
   ガチャ
桜井 「…えへへ…」
 橘 「梨穂子、それに他のみんなも、どうしたんだ?」
七咲 「…あの、実は…」



128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:32:32.26 ID:b+V7x0BH0

 橘 「…つまりどっちも部屋を出るときに鍵を部屋に置いて来ちゃったから、部屋に入れなくなったと…」
七咲 「本当に恥ずかしい話ですが、そのとおりです…」
伊藤 「ごめんね橘君、今日はあたし達全員ここで寝かせてくれない?さすがにこの時間じゃ
   鍵を開けてもらうのは…」
 橘 「いいよ、しょうがないことなんだから。それじゃあ、ベッドをどう割り振るかだけど…」
美也 「とりあえずにぃにはソファーで決定ね」
 橘 「な、なんでそうなるんだよ!」
美也 「にぃに、自分はベッドで心地よく寝て、女の子は固いソファーで寝かせるつもり?」
 橘 「で、でも、僕だってベッドで寝たいよ!そうだ、一つのベッドに3人づつ寝るのは…」
橘・中多以外「絶対ダメ!」
 橘 「で、ですよね…」
中多 「わ、わたしは別に、先輩といっしょでも…」
中多以外「えっ!?」
 橘 「ほ、ホントに!?」
中多 「は、はい、先輩なら信頼できますし…」
七咲 「だ、だったら、先輩が妙な事をしないように、わた
桜井 「だったらわたしも純一と寝るぅ~!」
美也 「ちょ、駄目だよりほちゃん!もし一緒に寝るんだったら、妹のみゃーじゃないと…」
七咲 「いや、だから私が…」
桜井 「わたしだって、幼馴染だから何の問題もないよ~」
中多 「わ、私は、先輩を信じてるから、何の問題もありません!」
伊藤 「…橘君、なんだかんだでモテモテだね~」
 橘 「そんなこと言ってる場合じゃないって!なんかどんどん収拾付かなくなってる気がするんだけど!?」



129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:37:16.45 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

 橘 (…結局、僕と美也と梨穂子、香苗さんと七咲と中多さんに分かれて寝ることになったわけだけど…)
美也 「にぃに、もっとそっち寄ってよ…」
 橘 「無理だって、梨穂子がいるんだから…」
 橘 (何で僕が挟まれる形に…)
桜井 「ひゃ…ちょっと純一、変なとこ触らないで…」
 橘 「さ、触ってないよ…」
 橘 (こ、これは二重の意味できつい…駄目だ、鎮まれ僕の中の危険な部分…)
桜井 「あっ…そこはだめぇ…やぁっ…」
 橘 (やめろ!そんな声を出さないでくれっ…!)

中多 「…先輩と一緒がよかったなぁ…」
七咲 (こんなことなら、最初から一緒に寝たいって言えばよかった…)
伊藤 (どうしよう…ベッドも肩身も狭い…)



131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:40:39.92 ID:b+V7x0BH0

翌朝

ガイド「おはようございます。よくお休みになられましたか?」
 橘 「ええ、まぁ…」
 橘 (梨穂子め…あんな声を出すから、落ち着いて眠れなかったぞ…)
ガイド「それでは、バスにご乗車ください。最初の観光地へご案内いたします」
桜井 「しゅっぱつしんこ~!」
美也 「どんな場所かなぁ~、にししし」
 橘 (くそっ、こいつら、僕はろくに寝れなかったのに、こんな元気で…なんか腹立ってきたぞ)
七咲 「あの…大丈夫ですか、先輩?なんか顔が怖いですけど…」
 橘 「ああ…大丈夫だよ。ありがとう七咲、心配してくれて」
七咲 「いえ、どういたしまして」
 橘 (まあ、いいか…せっかくのハワイなんだし、楽しまなきゃ損だよな!)

      ・
      ・
      ・

桜井 「うわ~、おっき~い!」
 橘 「ああ、すごいな…これが全部さとうきびなのか…」
七咲 「あれがさとうきび列車ですか…あれでさとうきびを運ぶんですよね」
 橘 「ああ、今からあれに乗れるんだよな」
美也 「どんな走り心地かなー?楽しみ~」
ガイド「それでは皆様、列車にご乗車くださーい」



133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 00:44:18.45 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

美也 「うひゃ~、楽しかった~!」
桜井 「見て見て純一、おいしそうなさとうきびが売ってるよ~!」
 橘 「分かった分かった、今買ってやるから…ほら」
桜井 「ありがと~、いただきま~す…あむっ」
伊藤 「やれやれ、ホントどこ行っても食い意地張ってるねぇ…」
 橘 「けど、さとうきびは本当にうまそうだな。どれどれ…」
美也 「どう、にぃに?おいしい?」
 橘 「うん、ちょっと繊維が口に入っちゃうけど、そんなの気にならない甘さだよ」
美也 「へ~っ、じゃあみゃーも…あ、ホントだ、あっま~い!」
七咲 「じゃあ、私達も…はい、紗江ちゃん」
中多 「あ、ありがとう。…ほんとだ、おいしい…」
ガイド「それでは、次の目的地に出発しまーす」
 橘 「おっと。後はバスの中で食べるか」



138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:05:07.67 ID:b+V7x0BH0

またさるだよ…

      ・
      ・
      ・

   バラララララララ…
美也 「ひゃぁあ!お、音でっかーい!」
 橘 「キラウェア火山は、このヘリに乗って上から見るんだな…1台に6人は入らないから、
   3人ずつに分かれて2台に乗らないと駄目って言われたな…」
伊藤 「だったら、2年生組と1年生組に分かれようよ。あたしは桜井と一緒じゃないと、
   肩身が狭くてしょうがないからさ」
 橘 「わかった。じゃあ美也、中多さん、七咲、また後でな」
中多 「はい…先輩、お気をつけて…」
 橘 (何か言ってくれてるのは分かるけど、ヘリの音が大きくて聞こえないな…)



140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:07:17.28 ID:b+V7x0BH0

1番機

桜井 「すっご~い、マグマが煮えたぎってる…」
伊藤 「ここって今でも活火山で、噴火することもあるんだっけ…なんかちょっと怖くなっちゃうな…」
 橘 「うん…きっとあそこに落ちたら、ヘリと一緒に溶岩の中でゆっくりと溶かされていくんだろうな…」
桜井 「ちょっとやめてよ純一、もっと怖くなっちゃうじゃんか~」
 橘 「いやいや、ひょっとしたら梨穂子のドジッ子っぷりがヘリに伝染して、今まさに突然ヘリが止まって墜落、なんてことも…」
伊藤 「うわ…なんかホントにありそ…」
桜井 「も~ひどいよ二人とも、そんなのありえないってば~」



143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:12:19.21 ID:b+V7x0BH0

2番機

中多 「わぁ…すごいね…」
七咲 「うん、こっちまで熱が伝わってきそう…」
美也 「ホント、すごく熱そう…きっとあそこに落ちたら、ヘリと一緒に溶岩の中でゆっくりと溶かされていっちゃうんだろうね…」
七咲 「ちょっと美也ちゃん、変なこと言わないで…」
美也 「ヘリの中で蒸し焼き状態になって、ヘリが溶けたら足元からゆっくりと肉から骨へと焼かれていって…」
七咲 「美也ちゃん、それ以上は紗江ちゃんが…」
美也 「え…」
中多 「うぅっ……」ガタガタ
美也 「ああっ、ごめんね紗江ちゃん、怖がらせちゃって…」
中多 「う、ううん、大丈夫…」ブルブル
七咲 「もう、美也ちゃんったら…」
美也 「うう…ごめんなさい…」



145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:16:59.47 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

 橘 「ふぅ、すごかったな…そっちはどうだった?」
美也 「えーっと、みゃーが変な話したら、紗江ちゃんが怖がっちゃって…」
 橘 「おいおい、何やってるんだ。駄目だろ、そんなことしちゃ」
美也 「うん、ごめん…」
ガイド「皆様、それでは次へご案内しまーす」
 橘 「ほら、行こう。気を取り直して、観光を楽しもう」
美也 「うん…そだね。後でちゃんと紗江ちゃんに謝らなきゃ…」

…その後も、僕達はハワイの観光地巡りを楽しんだ。



146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:21:29.77 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

 橘 「さて、最後はお土産屋か…」
桜井 「待ってました~!とりあえず、ドライフルーツに、マカデミアナッツに…」
伊藤 「はいはい、いいから落ち着いて買い物しなって」
 橘 (ここでみんなに頼まれたお土産を買い揃えるか…)
 橘 「まずはアロハシャツだな。薫の分と、塚原先輩の分と、僕の分っと…」
七咲 「…先輩、それ全部先輩が着るんですか?」
 橘 「ち、違うよ!2着は頼まれたお土産だよ!」
七咲 「ふふっ、冗談です。私も塚原先輩が先輩に頼んだってことは聞きましたから」
 橘 「なんだ、そっか。じゃあ、アロハはこれで全部と…」



148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:26:49.64 ID:b+V7x0BH0

 橘 「次は森島先輩のだな。えっと、犬のポストカードだな…どれどれ」
中多 「あ、それ、きれいな風景ですね…」
 橘 「あ、本当だ。こっちは僕の分にするか…」
中多 「先輩、どんなのをお探しなんですか?」
 橘 「ああ、犬のポストカードをね」
中多 「犬の…ですか?」
 橘 「うん。森島先輩に頼まれてさ」
中多 「だったら、こっちのなんかどうですか?さとうきび畑を走ってる姿が、かわいいと思うんですけど…」
 橘 「あ、いいかも。ハワイっぽさも出てるし、ちょうどいいね。ありがとう、中多さん」
中多 「あっ、いえ、あの、どういたしまして…」カアアッ



150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:30:31.12 ID:b+V7x0BH0

 橘 「次は…絢辻さんかな。もうお土産屋だし、開けてもいいよな…」
 橘 (も、もしとんでもないものだったら…ええいっ、勇気を出せっ!」ガサッ
 橘 「…え…?」

   帰ってきたら、ちゃんと登校して元気な姿を見せること。
   決して変な病気をお土産にしないように。

 橘 「…グスッ」



152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 01:33:30.57 ID:b+V7x0BH0

 橘 「…さ、さあて、気を取り直して次に行くか!次は…」
 橘 (…そうだった、次がある意味最難関だった…僕は未だ手出しする勇気の無い、
   『海外モノのお宝本』っ!)
 橘 「…こ、これが…現物か…ちょっと中を覗いてみるか…」チラッ

美也 「あ、にぃに。お土産何買った…ってどうしたの、エッチな本持って固まっちゃって」
 橘 「…美也、海外って凄いな…」
美也 「は?何言ってんの?いいから買うなら早く買っちゃいなよ。時間なくなっちゃうよ?」
 橘 「あ、ああ、そうだった、出発までに買わないと…」



157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:00:25.68 ID:b+V7x0BH0

おのれさるめ、どんどん気力を削いでいきおる

      ・
      ・
      ・

ガイド「皆様、お疲れ様でした。それでは後は自由にお過ごしくださいませ」
美也 「楽しかったね、にぃに」
 橘 「ああ。さぁて、今は1時…海で遊ぶには十分な時間だな」
桜井 「とうとうハワイの海に入れるんだね~、楽しみだね香苗ちゃん」
伊藤 「ハワイに来て一番楽しみだったからねー。やっとかって感じね」
 橘 「それじゃあ、それぞれ水着に着替えて、浜辺に集合ってことで」
七咲 「分かりました。それじゃあ先輩、また後で」
 橘 「ああ、後でな」



160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:05:01.84 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

桜井 「おぅい、純一~」
 橘 「ああ、こっちこっち」
美也 「お待たせ~。どうにぃに、半年振りのみゃーの水着姿は?」
 橘 「…うん、いいと思うぞ」
美也 「むぅー、なにその間…」
 橘 (…けど、美也と梨穂子以外のプライベートの水着姿は初めて見るな。梨穂子も、久々に見ると新鮮だし…
   中多さんと香苗さんも、なかなかセンスのいい水着だ。結構似合ってるし…)
 橘 「そういえば、七咲は今日は競泳水着じゃないんだな」
七咲 「私だって、いつも競泳水着ってわけじゃないですよ。海で遊ぶときくらい、
   プライベートな水着で遊びます」
 橘 「まあ、それもそうか」
美也 「そんなことより、早く海に行こうよ!時間が勿体ないよー」
 橘 「おっと、それもそうだな。じゃあ行くか!」



162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:10:24.55 ID:b+V7x0BH0

ふと思った。スレタイでエロを期待した奴どれくらいいる?

伊藤 「ぃやっほーう!」
桜井 「うひゃっ、つめた~い!」
美也 「紗江ちゃん、こっちこっち~!」
中多 「み、美也ちゃん、ちょっと待って…」

 橘 「ははっ、みんな元気だな」
七咲 「そうですね」
 橘 「七咲は行かないのか?」
七咲 「私は、ちゃんと準備運動してから入ります。大丈夫だとは思うんですけど、やっぱり癖で」
 橘 「そっか。じゃあ僕も付き合うよ」
七咲 「いいんですか?先輩も早く入りたいんじゃ…」
 橘 「いや、唯一の男なんだから、しっかりしたところを見せておかなきゃと思ってさ」
七咲 「そうですか。じゃあ、一緒に準備運動しましょうか」
 橘 「うん、そうだね」



164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:15:55.01 ID:b+V7x0BH0

桜井 「そーれっ!」バシャッ
伊藤 「うひゃっ!やったなぁー!」バシャッ
美也 「あっ、にぃに、逢ちゃん、遅いよー!」
 橘 「ははっ、ゴメンゴメン」
美也 「それじゃみんな入ったことだし、思いっきり楽しもー!」
 橘 「七咲、ちょっと向こうまで競争してみないか?水泳部がどれだけ速いか、実際に相手して確かめたいんだ」
七咲 「ええ、構いませんよ。長年の経験が伊達じゃないって事、身をもって教えて…って先輩!後ろ!」
 橘 「へ?ってうわあっ!なんて大きい波だ…!まずい、飲み込まれ…」
   ザッバァァァーーン!



165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:19:13.18 ID:b+V7x0BH0

 橘 「…ゲホッ、ゲホ…ッ、み、みんな大丈夫?」
七咲 「ええ、なんとか…ビックリしましたね」
美也 「み、みゃーも大丈夫…」
中多 「きゃあああああーーっ!」
 橘 「えっ!?中多さん、どうし…お、おおおおおっ!」
 橘 (な、中多さんの水着が流されて、上が…!お、惜しい、あとちょっとで見え…)
美也 「み、見るなバカにぃに~~っ!」
 橘 「ば、馬鹿、海の中でひっかくな…うわあああっ!」
七咲 「大丈夫紗江ちゃん!?あ、向こうに水着が…待ってて、今取ってくるから」
中多 「う、うん、お願い…」



167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:21:25.65 ID:wK11jUNe0

前のも読んでたよ~
これは追加かな…?





169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:24:18.86 ID:b+V7x0BH0

>>167ありがとう そうだね、追加だ

 橘 「あ、危うくひどい傷を負うところだった…」
美也 「ふんっ、自業自得でしょ、バカにぃに」
 橘 「だ、だからって海でひっかかれるのは割に合わないだろ…」
美也 「大丈夫だった、紗江ちゃん?」
中多 「う、うん、逢ちゃんがすぐに水着を取ってきてくれたから…」
七咲 「大変だったね…」
美也 「うん…あ、そうだ!気を取り直して、みんなでビーチバレーやらない?きっと楽しいよー」
七咲 「あ、楽しそう。いいね、やろう」
 橘 「それじゃ、あっちの二人に声かけてくるよ」
美也 「うん、お願いねにぃに」

…こうして、みんなでビーチバレーをすることになった。
結果は、当然七咲のいるチームの勝ちだった。運動部は七咲だけだからなぁ…。



172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:29:09.81 ID:b+V7x0BH0

桜井 「ふぅ、運動したらおなか減っちゃった…」
伊藤 「おいおい、アンタは大抵腹ペコでしょ…」
 橘 「だったら、向こうでちょうどいい大会をやってるぞ」
七咲 「えっと、あれは…スイカ?」
桜井 「スイカ!?」
 橘 「どうやら、スイカ大食い大会みたいだ。あれならただで参加できるし、スイカも食べ放題だぞ」
桜井 「スイカ…食べ放題…」
伊藤 「ありゃりゃ…こりゃスイッチ入っちゃったね」
 橘 「優勝したら賞品も出るみたいだし、参加したらどうだ?」
桜井 「やる~!絶対優勝するぞ~!」



173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:33:42.19 ID:b+V7x0BH0

伊藤 「ちょっとちょっと、参加者みんなでっかい外人じゃないの。ホントに勝てんの?」
 橘 「大丈夫、そう簡単に梨穂子が引けをとるわけがないよ」
美也 「あ、始まるみたいだね」
審判 「Ready…go!」
桜井 「いっただっきま~す!」
   シャクシャクシャクシャク…
伊藤 「流石にみんな早いね…」
 橘 「うん、けど梨穂子も全く遅れずついていってる…」
伊藤 「うっそ、もうみんな3切れ目?どういう胃の構造してんの…」
七咲 「あっ、一人脱落しましたね」
 橘 「他の参加者も何人かペースが落ち始めてるのに、梨穂子は全く落ちていない…流石だな」



175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:37:43.23 ID:b+V7x0BH0

伊藤 「あっ…また脱落した」
 橘 「これで、梨穂子とあのナイスガイの一騎打ちか…残り時間、あと2分…」
参加者「Hey,who…no,what is she?」
 橘 「えっ?えっと…シーイズザ…ブラックホールガール?」
参加者「Oh…really?」
 橘 「オウ、イエスイエース」
伊藤 「橘君、それ桜井が聞いたら多分怒るよ…」
 橘 「ははは…」
中多 「あ、あと1分です…!」
 橘 「ナイスガイも梨穂子も数は18、いい勝負だ…!」
伊藤 「あっ、ナイスガイがよろめいた…!」
 橘 「今だ、押し込め梨穂子ぉーー!」



179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 02:54:43.00 ID:b+V7x0BH0

なんか1時間ごとにさるくらってる気がする

審判 「Congratulation!」
桜井 「やったぁー!」
 橘 「おお…すごいぞ梨穂子…!」
伊藤 「ホントすごいよ桜井、あのナイスガイを跳ね除けちゃうなんて!」
Nガイ「Oh,you're very nice and strong girl!」
桜井 「えへへ~、さんきゅーさんきゅー」
美也 「凄いよりほちゃん!で、優勝賞品は?」
審判 「Hey,it's given you!」ドン
美也 「うひゃ、おっきいスイカジュース…サンキュー!」
審判 「No,for her!」
桜井 「え…わたしに?なんで?」
 橘 「ま、まさか…優勝賞品って、このスイカジュースか…?」
美也 「ええ~!?そんなー…」

※実話に基づいています

桜井 「う~ん、わたしはおなか一杯スイカ食べたし、美也ちゃんが飲みたいならあげるよ」
美也 「ホント?ありがと、りほちゃん。…でも、なんかガッカリ…」
 橘 「ああ…外人の考えることは分からないな…」
伊藤 「まあ気を取り直してさ、もう一泳ぎしようよ。特に桜井は、運動してお腹減らしておかないと、
   夕飯食べられなくなっちゃうよ?」
桜井 「そだね。それじゃあ、がんばっておなかへらしますかー!」



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:03:21.41 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

レストラン

桜井 「どんな料理が出るのかな~、わくわく~」
伊藤 「ちょっとはパフォーマンスも楽しみにしてあげなさいよ…」
 橘 「まだ見えないけど、なんか太鼓の音が聞こえてくるな…」
美也 「なんかみゃー、この音聞いてたら興奮してきちゃった…ふーっ」
 橘 「おいおい、お前はどこの部族の人だよ…」
七咲 「けど楽しそう…先輩、早く中に入りましょう」
 橘 「分かった分かった、みんな慌てないで…」



181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:07:28.27 ID:b+V7x0BH0

   ドンドコドンドコ…
美也 「うひゃー、すっごーい…」
 橘 「あんなに勢いよくファイヤーバーを回して、怖くないのかな…」
中多 「私だったら、渡されただけでも驚いて落としちゃいそう…」
 橘 (すごく簡単に想像できるな…)
伊藤 「それで、席はどこなの?」
 橘 「ああ、向こうの前だよ。ステージがよく見える場所だってさ」
伊藤 「そんなとこまで用意してるんだ…すごいねー商店街」
 橘 「ホントに、どうしてうちの商店街がここまでいい旅行を3組分用意できたんだろう…」
伊藤 「ま、そんなの別にいいでしょ。さ、早く座ろ」



183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:12:47.35 ID:b+V7x0BH0

やばい、深夜のテンションになってきたせいか恋はあせらずが頭の中でリピート再生されてる

桜井 「うーん、おーいしーい!」
 橘 「ああ、しっかり中まで火が通ってて、すごくうまいな」
伊藤 「さすが、レストランに合わせて、料理も豪快な肉料理ってとこかな」
美也 「ファイヤーダンス、ここから見ると凄い迫力あるね…」
七咲 「うん…あ、次はリンボーダンスみたいだね」
中多 「うわぁ、あんなに低くて大丈夫かな…」
美也 「ドキドキ…」
中多 「あ、始まった…すごくスレスレ…」
七咲 「あ、あとちょっと…」
美也 「…通ったー!」
中多 「すごい…」
 橘 「美也たち、楽しそうだな」
伊藤 「うん…それに対してこっちは、完全に食事に集中しちゃって…」
桜井 「だってすごくおいしいんだもん…でも一応ダンスも見てるよ?」
 橘 「もう自分で一応って言っちゃってるじゃないか…」
桜井 「えへへ…」



184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:17:25.68 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

橘兄妹の部屋

 橘 「ふぅ…今日は疲れたな」
美也 「けど楽しかったね、にぃに♪」
 橘 「そうだな…さて、風呂に入らなきゃ…」
美也 「う…やっぱり今日も…?」
 橘 「僕だって気は進まないけど、しょうがないだろ?」
美也 「うー、せっかくいい1日だったのに…」
   コンコン
 橘 「ん?はーい…」ガチャ
七咲 「こんばんわ。よかった、まだお風呂には入ってなかったんですね」
 橘 「七咲。よかったって、どういうことなんだ?」
七咲 「先輩、一緒にプールに行きましょう」
 橘 「え、えええっ?さっきまであんなに海で泳いだのに…」
七咲 「そうじゃありませんよ。昨日夕食の後に行って知ったんですけど、ここの温水プールにはジャグジーがあるんです。
   昨日はみんな部屋のお風呂で済ませちゃってたから、今日はお風呂に入る前に教えようと思って」
 橘 「そっか、ありがとう七咲」
七咲 「いえ、それよりどうします?一緒に行きませんか?」
 橘 「うん、美也もあの小さい風呂はやだってごねてるしね」
七咲 「ふふっ、そうですか。じゃあ、桜井先輩達にも声をかけてきますね」



186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:22:05.78 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

ホテル内ジャグジー

桜井 「へー、あのプールにこんなのがあったんだ…」
伊藤 「いやー、あのちっちゃいお風呂から解放されて、良かった良かった」
美也 「は~、あったか~い…」
 橘 「うん、これも七咲のおかげだな」
七咲 「そんな…大したことないですよ…」
中多 「これで今日の疲れもしっかり取れますね」
 橘 「今日は誰よりも七咲に感謝しなきゃな」
七咲 「も、もう、やめてくださいよ…そんな…」
 橘 (照れる七咲もいいな…)



191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:31:22.08 ID:b+V7x0BH0

>>187 ごめんね、無駄にこだわった書き方しててごめんね

 橘 「い、いたたた…」
美也 「だ、大丈夫にぃに?」
 橘 「ああ、大丈夫だ…だから上からどいてくれ…」
美也 「そ、それが、今ので腰抜けちゃって…」
 橘 「おいおい…」
美也 「にぃに、どかしてくれる?お願い…」
 橘 「あ、ああ…」
 橘 (ど、どうしようこの状況…美也は全身を乗せてきて、顔も結構近いし…
   いやいや、兄妹でそんな…)
美也 「にぃに、早く…」
 橘 「あ、ああ、ゴメン…」
 橘 (心なしか美也の顔も赤くなってる…美也も少しは意識してるのか…?
   いやいや、それでもこれはまずいって…)
美也 「にぃに…」ポフッ
 橘 (か、顔を胸に乗せてきた!?こ、これは、突っ走れってことなのか?いや、でも、そんな…
   ああ、誰か教えてくれ、誰か…)



188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:26:28.29 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

橘兄妹の部屋

美也 「ふぃ~、さっぱり~…」
 橘 「今日はぐっすり眠れそうだな…」
美也 「にぃにがよく眠れなかったのは、みゃー達と一緒に寝たからでしょ~?」
 橘 「な、そんなわけないだろ!」
美也 「ほんとに~?みゃー達のこと意識しちゃったんじゃないの~?」
 橘 「ち、違うって!」
美也 「へ~…じゃあみゃーがこんなふうに迫ってもなんとも思わない?」ズイッ
 橘 「ば、馬鹿!」
美也 「へ?ひゃぁっ!」
   ドサ…



192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:35:17.23 ID:b+V7x0BH0

   コンコン

 橘 「!!」
美也 「!!」
 橘 「い、いけないいけない、出てあげないと…!」サッ
美也 「う、うん…」
 橘 (た、助かった…ノックしてくれた人には感謝しないとな…)ガチャ
七咲 「先輩、よかったら今日も私達と…どうしたんですか?」
 橘 「いや、やっぱり今日のMVPは七咲だと思ってさ…」
七咲 「…?」



195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:41:01.17 ID:b+V7x0BH0

その頃 日本

上崎 (ハッ!?今、なにかすごくまずいことが起きたような…)
上崎 (うう、やっぱり橘君が女の子達と一緒に旅行に行くなんて、心配だよ…)
上崎 (こんなことなら、無理してでも商店街で買い物して、ハワイ旅行を当てるんだったなぁ…)
上崎 (って、ダメダメ!そうしたら、橘君と一緒に旅行に行くことに…そんなの恥ずかしくて耐えられないよ…)
上崎 (とにかく、橘君が帰ってきたら、今までよりもっと気をつけて見守ってあげないと…)
上崎 (橘君を守るのは、あたしなんだから…!)



196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 03:46:44.79 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

翌朝

 橘 「ふぅ…いい目覚めだな」
美也 「おはようにぃに…今日帰るんだよね…」
 橘 「ああ…楽しかったな」
美也 「色々あったね、海での着替えのとき、紗江ちゃんとりほちゃんのサイズを比べたり…」
 橘 「えっ!?なんだそれ、聞いてないぞ!」
美也 「だって言う必要ないじゃん」
 橘 (くそぅ…こんなことなら着替え終わった後、中の声が聞こえるところで待っていればよかった…)
美也 「それより、早く準備しようよ。飛行機の時間に間に合わせなきゃ」
 橘 「ああ、そうだな…」
 橘 (ちくしょう、この悔しさ、『ハワイ旅行の屈辱』とタイトルをつけて永遠に覚えておくぞ…)



198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 04:04:30.17 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

送迎バス内

中多 「はぁ…楽しかったなぁ…」
桜井 「そうだね~、いっぱいおいしい物食べれたからね~」
伊藤 「桜井、アンタ旅の思い出が食べ物だけってことはないよね…?」
七咲 「けど、あっという間でしたね…」
 橘 「本当だな…思い出はたくさんあるのに、時間は早く過ぎるんだもんな…」
美也 「なんか帰りたくないな~…」
 橘 「けど、やっぱり今は家に帰りたいな…」
美也 「うん…帰ったらゆっくりくつろいで、お母さんにお土産話聞かせてあげなきゃ…」
 橘 「そうだな…」

…こうして、僕達の2泊3日のハワイ旅行は終わった。
ちなみに、美也は帰りの飛行機でビーフオアフィッシュと聞かれて喜んでいた。
初めての海外旅行、楽しいものになって本当によかった…。

アマガミSS『みゃーのおさんぽ 番外編・ここは南の島』 完

亀仙人「まだ終わりじゃないぞ、もうちょっとだけ続くんじゃ」
絢辻 「誰よあなた」



200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 04:09:07.94 ID:b+V7x0BH0

おまけ・お土産の行く末

 橘 「ほら、梅原」
梅原 「おおおっ!こいつはまさしく、夢にまで見た海外モノ…!恩に着るぜ、大将!」
 橘 「向こうでチラッとだけ中を見たけど…凄いぞ」
梅原 「おお…凄いか…そいつぁ楽しみだぜ…」
棚町 「ホンット相変わらずね、アンタ達」
 橘 「あ、薫、ちょうどよかった。はい、頼まれてたアロハシャツ」
棚町 「ああ、てんきゅ。…ねぇ純一、楽しかった?」
 橘 「?まあ、そりゃ楽しかったよ」
棚町 「そう…それは良かった」
 橘 「?」
梅原 (ああ…罪作りだねぇ大将)



202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 04:13:14.14 ID:K4w9kAA+0

>>1ってこんな感じのSS書いたことある?ハワイ編の出だしがどっかで見たことあるんだは



204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 04:19:50.62 ID:b+V7x0BH0

>>202 生まれてこの方アマガミのSS以外書いたこと無い…わけじゃないけど、これ以外にそういうSSは書いたこと無い

      ・
      ・
      ・

 橘 「森島先輩、塚原先輩」
森島 「あ、ヤッホー橘君。どうしたの?」
 橘 「ハワイのお土産を買ってきたので、渡そうと思って」
森島 「お土産…?」
塚原 「ちょっとはるか、自分が頼んだことくらい覚えておきなさい」
森島 「え?ああ、ワンちゃんのポストカードのことね。買ってきてくれたの?」
 橘 「はい。えっと…こっちです」
森島 「うわ~、かっわい~。この背景ってさとうきび畑よね?」
 橘 「はい、ハワイっぽくていいんじゃないかって薦められて」
森島 「グー、ベリグーよ橘君。本当にありがとね」
 橘 「それと、塚原先輩に頼まれたアロハシャツです。どうぞ」
塚原 「あら、ちゃんと買ってきてくれたのね。ありがとう。…へぇ、結構いいセンスしてるじゃない」
 橘 「いえいえ、そんな…」



203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 04:13:41.77 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

 橘 「絢辻さん」
絢辻 「なぁに、橘君?」
 橘 「はい、お土産」
絢辻 「えっ…別にいいって言ったのに」
 橘 「いいからいいから。はい」
絢辻 「そう?じゃあ、遠慮なくもらおうかな。中身はなんなの?」
 橘 「マーライオンだよ」
絢辻 「…へー」
 橘 「売店でいいなと思ってさ。ハワイっぽくていいでしょ?」
絢辻 「ええ、そうね…」
絢辻 (この笑顔を見ると、どうやら知らずに買ったみたいね…マーライオンはハワイじゃなくて、
   シンガポールのシンボルだってこと)
 橘 「へへへ…」
絢辻 (…まぁ、本人に悪気はないみたいだし、今日は素直に受け取ってあげるか…それにしても、
   こんなものを売ってる売店も売店なら、観光したのに気づかない橘君も橘君よ…やれやれね)



205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 04:23:26.47 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

放課後 茶道部室

夕月 「で、わたし達の分は?」
 橘 「え、ありませんけど…」
夕月 「ぬぁぬぃい!?なんて気が利かないんだい!」
 橘 「だって、先輩達の分は梨穂子が買ったと思って…」
夕月 「ああもらったよ…でも全部食い物だったんだよ!なんでだよ!1つは形で残るもの買ってこいよ!
   だからアンタに一縷の望みをかけたってのに…期待はずれどころか買ってきてもないとか…」
飛羽 「これは、お仕置き物」
 橘 「で、でも、僕は茶道部員じゃないし…」
飛羽 「問答無用」
夕月 「お世話になってる先輩にくらい、ちったぁ気ぃ利かせろぉぉぉ!」
 橘 「イヤアアアアア!」

おまけ・1 おわり



207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 04:28:30.83 ID:b+V7x0BH0

おまけ・ハワイ旅行の屈辱

中多 「んしょ…っと」スル
美也 「うひゃー、あいかわらずおっきいねー、紗江ちゃんの胸」
中多 「そ、そんなこと…」
伊藤 「どれどれ…うわ、スゴ…桜井に匹敵するね、こりゃ」
美也 「ホント、年中無休でふかふかだね~」モミモミ
中多 「ひゃ、ちょ、美也ちゃ…あん…」
伊藤 「おお~…そうだ、桜井。アンタちょっとこっち来なさい」
桜井 「え、どうしたの?」
伊藤 「いいからいいから…それっ!」ガシッ
桜井 「ちょ、香苗ちゃん、どうして腰をホールドしてるの~?」
伊藤 「美也ちゃん、そのままこっち来て。あたし達の横」
美也 「あ、はい」
伊藤 「よーしオッケー…桜井、中多さん、そのまま動かないでね」
七咲 「一体なにやってるんですか…全く」
伊藤 「何って、乳比べに決まってるじゃない」
七咲 「乳比べって…」



209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 05:02:41.74 ID:b+V7x0BH0

伊藤 「いいから、七咲さんもこっち来て。こんな大きい胸が二つあったら、そりゃ比べてみたくなるってもんでしょ」
七咲 「いえ、別に…」
伊藤 「も~、ノリ悪いなぁ。いいから、もっとこっち寄って」
七咲 「はぁ…」
桜井 「う~、恥ずかしいよぉ…」
伊藤 「はいはい、そのままそのまま…それっ!」モミュッ
中多・桜井「ひゃぁん!」
伊藤 「おお~…これはこれは…」モミモミ
美也 「い、伊藤先輩、どうですか!?」
伊藤 「どちらもいい揉み応えだけど、根本的に柔らかさの質が違う気がする…大きさは…甲乙つけ難い感じかな…」
美也 「せ、先輩、みゃーも揉んでみていいですか!?」
伊藤 「どうぞどうぞ」
桜井 「わたし達の意志はどこに…ひゃぅぅ!」
美也 「おお~…同時に違う人の胸を揉むって、なんか新感覚…」
七咲 「もう比べることなんてどうでもよくなってる…これじゃ先輩と同レベルじゃない…」
伊藤 「ぬっふっふ…隙ありっ!」フニュッ
七咲 「うひゃあ!?な、何を…」
伊藤 「運動部の胸ってどんな感じかなぁと思ってねぇ…おお、これは中々…」フニフニ
七咲 「ちょ、やめて下さ…ぅんっ…」

      ・
      ・
      ・

 橘 「みんな遅いなぁ…」

おまけ・2 おわり



241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:28:51.50 ID:b+V7x0BH0

夏休み

 橘 「…暇だなあ…けど、一人で外に出てもやることないしなあ………特に約束してないけど、
   梨穂子でも誘ってどっか出かけるか」

      ・
      ・
      ・

   ピンポーン

桜井 「は~い。あ、純一。どうしたの?」
 橘 「なあ、今日何か予定あるか?ないなら、ちょっと散歩に行かないか?」

桜井 「うん、いいよ~。ちょうど退屈してたとこなんだ~」
 橘 「実は僕もなんだ。ははっ、ナイスタイミングだったな」

桜井 「そだね~。やっぱり、恋人同士のテレパシーみたいなものでもあるのかな?」
 橘 「そうかもな。ま、いいから早く支度しろよ。寝癖ついたままだぞ?」

桜井 「へ?あ、ほんとだ~。えへへ、ちょっと恥ずかしいね。まってて、すぐに準備するから~」
 橘 「ああ。全く、相変わらずあわてんぼうだな…」



242:この空け方でも思ったより違和感ないな:2011/01/03(月) 21:34:01.29 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

桜井 「相変わらずあっついね~」
 橘 「そうだな…梨穂子はこの時期ホントに辛そうだもんな」

桜井 「そうなんですよ~。もう体のあっちこっちが汗だらけで、ちょっと出かけて帰ってきたらあせもがひどくて…」
 橘 「胸の下なんか特にひどそうだな」

桜井 「あ、セクハラ禁止~。もう、すぐそういう話にもってくんだから~」
 橘 「ははははっ」

桜井 「も~、ちょっとは反省してください。それで、どこ寄ってく?」
 橘 「そうだな…暑いし、クーラーのきいてそうなデパートにでも行くか」

桜井 「さんせ~い。ついでにちょっと買い物でもしてく?」
 橘 「それもいいかもな。最近それほど金も使ってないから、ちょっとしたものなら買えそうだし」
桜井 「それじゃ、しゅっぱつしんこ~!」



243:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:40:32.98 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

桜井 「うひゃ~、すずし~!生き返る~」
 橘 「そうだな、来てよかった」

桜井 「それじゃどこいこっか?わたしはすごく買いたいってものはないから、純一の好きなとこでいいよ~」
 橘 「そうだな…おっ、中古ゲーム屋がある。ちょっと覗いて行こうか」
桜井 「うん、いいよ~」



244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:47:01.76 ID:b+V7x0BH0

 橘 「おお、ちょっと前のやつならなかなかいい値段だな。どれか買おうかな…」
桜井 「あ、ねえ純一、見て見て」

 橘 「ん?これは…ポケットモンスター…モンスターを捕まえて育てるゲームか。確か対戦もできるんだったな」
桜井 「ねぇねぇ、この箱の子、かわいいと思わない?」

 橘 「このでっかい花を背負った奴か?うーん、かわいくは無いと思うけど…」
桜井 「え~?そうかなぁ~…」
 橘 「うん。僕はどちらかと言うと、こっちの赤い箱のやつのほうが好みだなあ」

桜井 「あ、そっちの子もかわいいね~。でもわたしはやっぱりこっちの子かなぁ…」
 橘 「うーん、相変わらず梨穂子のセンスは分からないな…そうだ!梨穂子、二人でこれ買わないか?」
桜井 「ふぇ?このゲーム…?」

 橘 「ああ。確かこれのゲーム機なら持ってたから、このカセットと通信用のケーブルがあれば、二人で対戦できるぞ」
桜井 「そっか、面白そ~…うん、それじゃあ買おっか」

 橘 「よし、決まりだな。この値段なら、それ程財布も痛くないし。じゃあ買ったらすぐ帰って、お互い進めるか」
桜井 「うん、それじゃ早く買お~」



246:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:52:49.03 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

 橘 「さて、買ってきたわけだけど…」
桜井 「どうするの?それぞれ買ってきたのをやる?」
 橘 「いや、僕はあとでやるよ。今は、梨穂子がやってるのを見たいな」

桜井 「おっけ~。それじゃ、箱を開けて…カセットをゲーム機に差して…すいっち、お~ん!」
 橘 「どれどれ…おっ、映ってる映ってる」

桜井 「この男の子が主人公かな?あ、隣の子、かわいい~…あれ、別の子になっちゃった。
   でもこの子もかわいいなあ~」
 橘 「おい梨穂子、いいから早く進めろよ。こいつらにはゲームの中で会えるんだからさ」

桜井 「おっと、そだね。それじゃポチっと…あれ、つづきからはじめるがあるね」
 橘 「中古だからな。けど僕たちはさいしょからはじめるだろ?」
桜井 「ちょっと見てみたい気もするけどね~。それじゃ、さいしょから…あ、おじいさんが出てきた」

 橘 「なになに…へぇ、この人ポケモンの博士なんだ」
桜井 「オーキドって、変な名前だね」
 橘 「まあ、ゲームのキャラだからな」



247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 21:57:53.12 ID:b+V7x0BH0

 橘 「『そろそろきみのなまえをおしえてもらおう』だってさ。ここで自分の名前を決めるんだな」
桜井 「えっと、それじゃあ…り、ほ、こ…と」

 橘 「おいおい、主人公は男だぞ?」
桜井 「だってしょうがないじゃんか。女の子にできないからって、自分以外の名前をいれるのはやだよ~」

 橘 「そりゃそうだけど…ま、梨穂子がいいならいいか…」
桜井 「そ~そ~。わたしがいいからいいんです~」

 橘 「それより、次はライバルの名前を決めるみたいだぞ」
桜井 「ホントだ。え~と、それじゃあ…じゅんいちでいいかな~」
 橘 「なんか、これが僕ってのも変な感じだな…」

桜井 「気にしない気にしない。とりあえず、これで主人公とライバルの名前は決まったね」
 橘 「ああ、冒険の始まりだな」
桜井 「うう~、なんかわくわくしてきた…あれっ?ちっちゃくなっちゃった!?」

 橘 「箱の裏を見る限りだと、これがマップ上での表示みたいだな」
桜井 「へ~、なんかかわい~」



249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:02:37.74 ID:b+V7x0BH0

 橘 「自分の部屋から始まるんだな」
桜井 「シンプルな部屋だね~」

 橘 「とりあえず外に出たらどうだ?」
桜井 「そだね…あ、上の方に草むらがある…入ってみよーっと」

 橘 「うわ、いきなり誰か来たぞ」
桜井 「ポケモンも持たずに草むらに入るなって注意されちゃった…あ、どっか連れてかれる」
 橘 「さっき端っこに映ってたでっかい建物か…」

桜井 「あ、この人がオーキド博士なんだ」
 橘 「ちっちゃくなるとわからなくなるな…お、僕が出てきた」

桜井 「ポケモンを3匹の中から選ぶんだって。どうしようかな…」
 橘 「多分、そのうちの1匹が箱に描いてあったやつじゃないか?」
桜井 「なるほど~…あれ?どれも違うよ?」

 橘 「ホントだ。なんでだ?説明書…ああ、なるほど。ポケモンは育てていくうちに進化するらしいから、
   多分そのうちの1匹が箱のやつになるんだよ」
桜井 「へ~…じゃあ一番似てるこの子かな?」
 橘 「ああ、それっぽいな」



251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:06:58.16 ID:b+V7x0BH0

桜井 「あ、純一がいきなり勝負を挑んできた」
 橘 「おいおい、僕はこんなに喧嘩っ早くないぞ」

桜井 「でも挑んできたよ?」
 橘 「そりゃこの僕は僕じゃないからな」

桜井 「う~ん…あれ?どっちがどっち?」
 橘 「いやいや、このくらいで混乱するなよ…」
桜井 「えへへ、冗談冗談。…あれ、技ってこれだけ?」

 橘 「最初はそうみたいだな。強くなると、新しい技を覚えるらしい」
桜井 「へ~っ…じゃあ今はたいあたりだけで大丈夫かな?」
 橘 「ああ。多分向こうも同じような技しか持ってないだろうし、問題ないとおもうぞ」
桜井 「よーし、はじめてのバトル、がんばるぞ~!」



253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:11:51.04 ID:b+V7x0BH0

 橘 「結構危なかったな…」
桜井 「うん…勝ててよかったー…」

 橘 「それじゃあ、これから冒険が始まるのか…」
桜井 「やっとだねー。あ、なんか純一がねえちゃんがどうとか言ってきた」
 橘 「なんていうか、ちっちゃい男だな僕…」

桜井 「えっと、純一の家…ここだ…あ、女の人がいる」
 橘 「この人が姉らしいな」

桜井 「あ、タウンマップくれた」
 橘 「うわぁ…僕空周りしてるな…」

桜井 「それじゃ、しゅっぱつしんこ…」
 橘 「待て待て。後は僕が自分で進めて見たいから、後にしてくれ」
桜井 「そう?わかった、じゃあレポートを書いて…おっけー」



256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:15:32.05 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

桜井 「じゃ、またね~」
 橘 「ああ、またな」

 橘 「…ふふふ…見事に騙されたな、梨穂子…いや、結果的にそうなっただけで、狙ったわけじゃないけど」
 橘 (僕はお前がフシギダネを選んだのを知っている…つまり僕はどれを選べば相性がいいか知っているわけだ…
   そう、図らずも僕はまさにゲームの中のライバルと同じ立場にいるんだよ…)

 橘 「やっと…やっと遊びで正々堂々梨穂子に勝てる…!」



259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:20:54.01 ID:b+V7x0BH0

数日後

 橘 「梨穂子、ポケモンの調子はどうだ?」
桜井 「もう絶好調!いつでも対戦できるよ~」

 橘 「僕もだ…それじゃ、やるか?」
桜井 「いいよ~。ふっふっふ、覚悟したまえよ純一くーん」

 橘 「もしかしてそれ、アニメのライバルの真似か?」
桜井 「あ、やっぱ分かる?シゲルって名前なんだよねぇ~」

 橘 「なんでなんだろうな…まあ、デフォルトの名前じゃ確かに不自然だけど」
桜井 「ま、それはいいとして。それじゃ、早速…」
 橘 「ああ…通信ケーブルをつないで、と…」

桜井 「6匹同士でやる?」
 橘 「いや、3対3でやろう。そのほうが早く終わるし」
桜井 「うん、わかった~」

 橘 (育ちきってるのが3匹しかいないからな…6対6でやったら確実に負けちゃうよ…)
桜井 「じゃあ、ポケモンセンターの2階に行って…準備おっけ~」
 橘 「僕も大丈夫だ。それじゃ、始めるか」



260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:25:37.93 ID:b+V7x0BH0

桜井 「じゅんいちがしょうぶをしかけてきた…おお、なんかわくわくする~」
 橘 「僕は相手が男なのに名前が梨穂子だから、なんか変な感じだよ…よし、1番手、行け、サイドン!」
桜井 「いっけ~、ぺるちゃん!」

 橘 「ペルシアンか…なんだ、最初は楽に勝てそうだな…」
桜井 「ふふふ、うちのトップバッターをなめてると痛い目にあうよ~?」
 橘 「いやいや、まさか…とりあえず、最初はこれだな」

ペルシアンの きりさく! きゅうしょに あたった!
こうかは いまひとつの ようだ

 橘 「へえ、最初に急所に当ててくるとは…まあ効果もいまひとつだし、まだ全然持つな」

サイドンの メガトンキック!

桜井 「うひゃあ、結構減った…けど、もう一回くらいなら…」



261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:30:43.53 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

桜井 「ああ、やられちゃった…」
 橘 「ま、この程度はな」
 橘 (まさか2発で半分以上削られるとは…というかまさか2回連続で急所に当たるなんて…)

桜井 「でも、まだ負けないぞ~…いっけ~、にどっち!」
 橘 「ニドクインか…実は相性悪かったりするんだよな…」
 橘 (しかもサイドンは遅すぎて大抵のやつに抜かれちゃうから…もし今地震なんか撃たれたら…)

あいての ニドクインの じしん! こうかは ばつぐんだ!
サイドンは たおれた!

 橘 「ああ、やっぱりやられちゃったか…」
桜井 「これでお互い2匹づつだね~」
 橘 「ああ、いい勝負だな」

 橘 (…まあ、ここまでは計算通りなんだけどね…)
 橘 「いけ、マルマイン!」



262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:35:45.64 ID:b+V7x0BH0

桜井 「あれ、確かマルマインって…」
 橘 (そう、でんきタイプのマルマインとじめんタイプのニドクインは相性が悪い…だが、そんなことは全く問題じゃない…)

桜井 「まあいっか、これなら楽に倒せそうだし…」
 橘 (その言葉、半分は合っているぞ…なぜなら!)

マルマインの だいばくはつ!

桜井 「ああーーっ!」
 橘 「よし、狙い通り!」

桜井 「もーっ、ひどいよ純一~」
 橘 「何言ってるんだ、これも作戦のうちさ」

桜井 「う~…もう絶対まけないんだからぁ…」
 橘 (勝った…まさかここまで僕のシナリオ通りとは…後は僕の3番手、相棒のリザードンを出して、
   梨穂子のフシギバナを消し炭にしてやるだけだ…さあ、出してこい、フシギバナを!)

あいての りほこは シャワーズを くりだした!
いけ! リザードン!

 橘 「………え……?」



264:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:40:23.61 ID:b+V7x0BH0

 橘 「ちょ、ちょっとまったりほこ…フシギバナは…?」
桜井 「う~ん、ホントは使いたかったんだけど、3対3だとどうしてもこの3匹が使いたくって~」

 橘 「い、いや、それでも普通最初の3匹は使うだろ…?」
桜井 「そんなこと言われても、実際使わなかったし、今更言ってもしょうがないでしょ?」
 橘 「う…ああ…!」

 橘 (ば…バカなああああああああぁ!)

じゅんいちは めのまえが まっくらに なった!



266:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:44:48.40 ID:b+V7x0BH0

桜井 「やった~、勝った~!」
 橘 (…僕の作戦は完璧だった…そう、ただ前提が間違っていたんだ…そして、それが何より致命的だった…)

 橘 「ふ、ふふ…これで終わったと思うなよ…いつか必ず、今度は6対6でお前を倒してやる…」
桜井 「ふっふっふ、いつでもかかってきたまえ純一くーん」
 橘 (くそっ、シゲルの真似が腹立つ!見てろよ、今度こそお前に勝ってみせるからな…!)

…こうして、僕はいずれ梨穂子にリベンジすることを誓った。
とりあえず、まずは四天王を突破しないと…。

アマガミSS『りほっちもんすたー 赤・緑』 完



270:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 22:59:53.59 ID:b+V7x0BH0

これを書き上げた数日後、ふと気づいた。
…これ橘さんがマルマインより先にリザードン出してたら勝てたんじゃね?
リザードンなら地面無効だから力押しでニドクイン倒せたかもしれないし、
その後出てきたシャワーズにやられても後続のマルマインなら相性いいから多分勝てた…
というわけで、情報を支配したと思ったら情報に支配されていたという話でした。



272:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:10:46.65 ID:b+V7x0BH0

絢辻さん キリンリキだったけどある画像を見てからデルビル
梨穂子 タブンネ
薫 モンジャラ
七咲 ニューラ
紗江ちゃん ミミロップ
森島先輩 プクリン
美也 ニャース
上崎 クチート
なんとなくこんなイメージかな…異論は認める

さて、次はどうしようか…



273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:12:31.90 ID:RlL0A+lV0

>薫 モンジャラ



275:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:17:43.43 ID:b+V7x0BH0

>>273 だってぶっちゃけ他に思いつかないだろ

それじゃ、修羅場のやつでも投下するかな



277:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:25:04.04 ID:b+V7x0BH0

絢辻さん・薫スキ前提。時期は1月頃で

美也 「ねーにぃに、散歩行こうよ」
 橘 「えー…一人で行って来いよ。僕は一日中家でゴロゴロしてるよ」
美也 「だって一人で散歩したってつまらないよ。ねぇ~、行こうよにぃに~」ユサユサ

 橘 「ああもう、分かったよ。ちょっとだけだからな」
美也 「やった~!どこに行こうかな~、にししし♪」
 橘 「やれやれ…困った妹だな」



278:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:30:40.83 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

美也 「こーやって町をぶらぶらしてるだけでも楽しいね~」
 橘 「そうかな…ふわぁぁぁ…」

美也 「もーにぃにったら、さっきからアクビばっか…あれ?あれって逢ちゃんかな?」
 橘 「ん?ああ、そうみたいだな。多分自主練で長距離走をやってるんじゃないか?」

美也 「そっか~…。お~~い、逢ちゃ…」
 橘 「やめておけよ。せっかく頑張ってるのに、邪魔しちゃ悪いだろ」

美也 「う~ん…それもそうだね。んじゃ行こっかにぃに」
 橘 「そうだな」



280:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:36:19.81 ID:b+V7x0BH0

      ・
      ・
      ・

美也 「あ、ファミレスだ。そういえばみゃー、おなか減ってきちゃった」
 橘 「そうだな…僕も小腹がすいたし、からかいついでに行くか」
美也 「へ?からかう…?」

      ・
      ・
      ・

棚町 「いらっしゃい……」
 橘 「よ」

棚町 「……いらっしゃいませ~。お二人様、カップルでのご案内でございますね~」
 橘 「ははっ、冷やかすなよ。照れるじゃないか」

棚町 「うわっ、まさかマジでシスコン?正直引くわ…」
 橘 「お、お前が先にふってきたんじゃないか!」
美也 (誰だろう…にぃにの知り合いかな)



282:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:40:46.64 ID:b+V7x0BH0

棚町 「まぁいいや、ちょうど良かった」
 橘 「?何が?」

棚町 「…只今満席となってますので、相席でもよろしいでしょうか~?」
 橘 「満席って、見ての通りこの時間に満席なわけが…」

棚町 「はい、よろしいっと。それじゃご案内させていただきま~す」
 橘 「ちょ、何を勝手なこと…」

棚町 「いいから早く来てよ。あたしじゃどうにもならない事態なんだから」
 橘 「どうにもならない事態って…」

ちょっと風呂入ってくる



283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:45:34.25 ID:d+s6VTWu0

3dsアマガミ18禁でたら死んでも買う



285:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:55:57.85 ID:HQYp+WAh0

いやっほおおぅ~! し・え・ん! し・え・ん!



286:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/03(月) 23:57:27.51 ID:xJLujYmz0

いつか来るヤンデレりほっちと破壊者のために支援



287:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:11:54.90 ID:Kh9GQg+H0

アマガミのSSは貴重だから応援してます



290:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:34:11.66 ID:0cv6tKsu0

ただいま 結構人いるのね これなら大丈夫か…

      ・
      ・
      ・

棚町 「お客様、申し訳ございませんがべつのお客様と相席となってもよろしいでしょうか?」
絢辻 「はぁ?こんなにガラガラなのに、どうして相席なんてしなきゃ…あ!」
 橘 「あ、絢辻さん!」

絢辻 「ちょっと棚町さん、これってどういう…」
棚町 「相席、よろしいでしょうか、よろしくないでしょうか?」

絢辻 「…分かったわよ。あたしは別に構わないわ」
棚町 「どうも申し訳ございませ~ん」

 橘 「ちょ、ちょっと待てよ薫!」グイッ
棚町 「きゃ、何すんのよ」



291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:39:41.57 ID:0cv6tKsu0

 橘 (何すんのよじゃないだろ!一体どういうことなんだ!)ボソボソ
棚町 (どういうことも何も、見ての通りよ。さっきいきなり絢辻さんが来て、対応に困ってたのよ)ボソボソ
 橘 (困ったって、お前仮にも店員だろ!)ボソボソ

棚町 (しょうがないじゃない!あたしと絢辻さんが相性悪いのあんただって知ってるでしょ!
   あんた苦手な相手を自分の店の席に案内しなきゃいけないあたしの気持ち考えたことある!?)ボソボソ
 橘 (そんなシチュエーションたった今初めて遭遇したよ!)ボソボソ

美也 「にぃに、どうしたの?そんな隅っこにいないで早く座ろうよ~」
 橘 「ああっ、美也、お前何絢辻さんと同じ席に座ってるんだっ!」
棚町 「美也ちゃん、ナイス!そんじゃごゆっくり~!」

 橘 「ああっ、待て薫!」
絢辻 「どうしたの橘君?早く座ったら?」
 橘 「う…そ、それじゃあ失礼します…」



292:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:44:22.84 ID:0cv6tKsu0

      ・
      ・
      ・

 橘 「それにしても、絢辻さんがファミレスに来るなんて意外だな」
絢辻 「あたしだって本当は家で勉強する気だったわよ。けど家に五月蝿いのがいるから、集中できなかったのよ」
 橘 (五月蝿いのって…まあ、大体想像はつくけど)

絢辻 「それで一人で集中できそうなこの時間帯のファミレスに来たら、棚町さんが働いてるじゃない。
   別の店にしようかとも思ったけど、後ろめたいこともないのに他人のためによさそうな場所を諦めるなんて、
   癪じゃないの。だから今までここで一人で勉強してたのに…」
 橘 「…邪魔してゴメン」

絢辻 「あなたが謝る事はないわ。悪いのは全部棚町さんだもの」
 橘 「ははは……それより、美也もいるのにそっちの絢辻さんでいいの?」

絢辻 「ああ…そうだったわね。まあ今更って感じもするけど」
美也 「…にぃに、この怖そうな人誰?」
 橘 「ああそっか、美也は絢辻さんとも薫とも面識ないからな。この人は絢辻詞さん…」

● 僕のクラスのクラス委員なんだ
● 僕の恋人さ
● 僕のご主人様だよ

>>295



293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:45:26.13 ID:rOUj9Do/0

3



294:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:46:38.90 ID:P9WFFCef0

3



295:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:48:30.04 ID:FMCWSLJt0

さん



296:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:49:14.97 ID:0cv6tKsu0

● 僕のご主人様だよ

 橘 「僕のご主人様だよ。すごく良くしてもらってるんだ」
美也 「……は?」

絢辻 「橘君、私ちょっとトイレ行きたくなっちゃった。ちょっとついてきてくれる?」
 橘 「え?別にトイレ行くならついて行かなくても…」

絢辻 「ついてきてくれる?」
 橘 「…ハイ」

      ・
      ・
      ・

  グイッ!
絢辻 「いらない誤解を生むようなこと言うんじゃないの。分かった?」
 橘 「は、ハイ……」

絢辻 「大体ご主人様って何よ?いくら冗談だからってふざけすぎじゃないの?」
 橘 「ご、ゴメンナサイ、もう二度と言いません…」

絢辻 「よろしい。さ、戻るわよ」
 橘 (……やっぱり『ご主人様』って雰囲気だよなあ……)



300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:54:14.08 ID:0cv6tKsu0

      ・
      ・
      ・

絢辻 「ただいま。美也ちゃん、お兄ちゃん連れてっちゃってごめんね」
 橘 「た、ただいま…」

美也 「あ、おかえりなさい…あ、あの…」
絢辻 「ん?何かな?」

美也 「え、えっと…お兄ちゃん、ちゃんと言うこと聞いてますか!?」
絢辻 「……はい?」

美也 「だ、だから、絢辻先輩はお兄ちゃんのご主人様だから、みゃーは…あ、あれ?」
絢辻 「…ほら見なさい。混乱しちゃってるじゃないの」
 橘 「あ、ゴメン…美也、大丈夫だ。さすがにご主人様ってのは冗談だから」

美也 「え?冗談…?」
 橘 「そ、そうだよ。大体、普通に考えてクラスメイトがご主人様になるなんてありえないじゃないか」

美也 「そ、そう言われてみればそうだ…よかったぁ、にぃにが変な方向に行かなくて」
 橘 「そ、そんな方向には一生行かないよ!」



302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 00:59:44.43 ID:0cv6tKsu0

美也 「それで、さっきのもじゃもじゃの人は誰なの?」
 橘 「もじゃもじゃって…まあ、そりゃ間違ってはいないけど…」

絢辻 「……プッ」
 橘 「絢辻さん、笑っちゃ駄目だよ」
絢辻 「だ、だって…よく知らない相手にまでもじゃもじゃって…ふっ、ふふふふっ…」プルプル

 橘 「…まぁ、それは置いといて。あいつは棚町薫、中学の時からの付き合いなんだ」
美也 「えっ…そうだったの?全然知らなかった…」

 橘 「うーん…そういえば、なんで今まで薫と美也が知り合う機会がなかったんだろう」
絢辻 「家族の交友関係なんて、意外と知らないものよ。あたしだって、あの姉が誰とどういう付き合いをしてるかなんて、
   ほとんど知らないもの」

 橘 (絢辻さんの場合、かなり特殊な家族関係だからってのもあると思うけど…)
絢辻 「それより、話はもういいのよね?あたし、勉強に戻りたいんだけれど」

 橘 「ああ、ゴメン。それじゃ、僕たちは注文を取ろうか」
美也 「そだね。何にしようかなぁ…」



303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:04:10.38 ID:0cv6tKsu0

 橘 「僕は…オムライスにしようかな」
美也 「あ、じゃあみゃーもオムライスにしよーっと」

 橘 「絢辻さんは注文しないの?」
絢辻 「あたしはコーヒーだけでいいわ。それ程食欲があるわけでもないから」
 橘 「そっか。じゃあ店員さんを呼ぶか」ピンポーン

棚町 「はーい。ご注文承りまーす」
 橘 「オムライス二つで」

棚町 「オムライス二つですね?かしこまりましたー。そちらのお客様のご注文は?」
絢辻 「…コーヒーお替わり」

棚町 「あれ、それだけですか?せっかく相席の方がお食事を注文なさったのに」
 橘 (ば、バカ、何挑発するような事…!)



307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:09:07.47 ID:0cv6tKsu0

絢辻 「…余計な事を言ってる暇があったら、さっさと注文を取りに戻ったらどうですか?」
棚町 「あら、これは失礼しました。それではこちらのお客様方はオムライス二つ、
   こちらの寂しいお客様はコーヒーたった一杯のお替わりでよろしいですか?」

 橘 「は、はい、大丈夫です…」
絢辻 「…それでいいです」
棚町 「かしこまりましたー。少々お待ちくださーい」

 橘 「…ふぅ(か、薫のやつ、なんであんな事…)」

   …カチカチカチカチカチカチカチカチ…

 橘 「…あ、絢辻さん?」
絢辻 「……なによ」

 橘 「い、いや、なんでボールペンを何度もノックしてるのかなって…」
絢辻 「……何か文句あるの?」
 橘 「い、いえ、ありません…」

絢辻 「………」カチカチカチカチ…
美也 (に、にぃに…なんか怖いよ…)ボソボソ
 橘 (ぼ、僕だってどうすればいいか分からないよ…)ボソボソ



314:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:14:12.84 ID:0cv6tKsu0

 橘 「…そ、そうだ!絢辻さん、美也に勉強教えてやってくれないかな?」
美也 「え、えええっ?」

絢辻 「…あたしが?」
 橘 「う、うん。美也と絢辻さんの親交を深めるためにも、ね?」

絢辻 「…まあ、別にいいけど。それじゃあ美也ちゃん、隣に座ってもいい?」
美也 「は、はい…どうぞ」

絢辻 「ありがとう。それじゃあ、どこを教えて欲しい?」
美也 「そ、それじゃあ、数学の…」
 橘 (頑張れ美也…この場を和ませられるのはお前しかいない…!)



316:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:18:40.31 ID:saAUKTOA0

美也と薫って前から知り合いじゃなかった?



318:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:20:35.38 ID:0cv6tKsu0

>>316 アニメ準拠だとそうだけど、この前出たちょっとおまけ劇場によると面識はなかったらしい

      ・
      ・
      ・

絢辻 「……そうしたら、この部分が因数分解できるでしょう?後はこの数をこのaに当てはめれば…」
美也 「あ、ホントだ、答えが出た!すごぉい…絢辻先輩って凄く頭いいんですねぇ…」

絢辻 「ふふっ、ありがとう美也ちゃん。それじゃあ、今の要領でこの問題をやってみて?」
美也 「は、はい…やってみます…!」
絢辻 「そんなに気合を入れなくてもいいわよ。気楽に取り組んでみて?」

 橘 (良かった…絢辻さんも落ち着いたし、二人の仲もいい感じだし、上手くいってるみたいだ…)
棚町 「お待たせしましたー。オムライス二つと、コーヒーのお替わりになりまーす」

 橘 「あ、はーい。美也、オムライスが来たぞ」
美也 「うわぁ、おいしそー…!」

絢辻 「ふふ、食欲旺盛ね。それじゃあ、取り掛かるのは食後にしましょうか」
棚町 「あら、随分仲良くされていらっしゃるんですね?」

絢辻 「ええ、3年付き合いがあったのに全く面識のなかったあなたとは違って、家族とも仲良くできそうですね」
棚町 「あらあら、別に家族と仲良くなったからって、本人と上手くいくってわけではないと思いますけど?」
 橘 (…あ、あれ?なんだかまた空気が…)



319:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:24:45.93 ID:0cv6tKsu0

絢辻 「自分にできなかったことをやっているのを妬むなんて、情けないですね」
棚町 「別に、本人との関係を大事にしただけですから」

絢辻 「あらお上手。けど結果からなら何とでも言えますからね?」
棚町 「どういう付き合いをしてたかも知らないでそんな風に言えるなんて、余程いいお付き合いをしてるんですね?」

絢辻 「ええ。少なくとも3年間ほとんど関係に変化のなかったあなたよりは」
棚町 「変える必要も無かったほどいい関係だった、ってことですよ」

絢辻 「でしたら、ずっとそのままでいらっしゃったら?その間に私がいただきますから」
棚町 「冗談がお好きですのね。あなたにかっさらわれるほど、あたしも間抜けではなくってよ?」

絢辻 「あらあら、本当かしら?」
棚町 「意外と抜けていらっしゃるのね。目の前の相手の力量も測り違えるなんて」
絢辻 「あらもう、本当にお上手なんですから」

棚町 「いえいえ、それ程でも。おほほほほほほ」
絢辻 「うふふふふふふ」
 橘 (い、一体何が起こっているんだ…)

美也 「…にぃに、なんだかまた怖くなってきた…」
 橘 「だ、大丈夫だよ、ほら、二人とも笑ってるじゃないか…」
美也 「その笑い声が怖いよ…」



321:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:29:21.09 ID:0cv6tKsu0

棚町 「それでは、ごゆっくりどうぞー♪」
絢辻 「ええ、そうさせてもらうわ」

 橘 「さ、さあ美也、オムライス食べるか!」
美也 「う、うん!いただきまー…」

    ベキッ!

 橘 「…え?な、何の音…」
絢辻 「…………」
 橘 (あ、絢辻さんのシャーペンが…!)

絢辻 「…調子に乗って…必ず後悔させてやるわ、あの女…!」
 橘 「あ、絢辻さん、落ち着いて…」

棚町 「あーーーっ、何よあの女!腹立つわね!」
 橘 (み、店の奥から薫の声が…)

絢辻 「……どうしたの橘君?食べないの?」
 橘 「あ、え、いや、食べるよ…い、いただきます…」

 橘 (ど、どうしよう、また空気が…)
美也 「…にぃに…」
 橘 「だ、大丈夫だよ、多分…」



324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:35:33.66 ID:0cv6tKsu0

      ・
      ・
      ・

 橘 「ご、ご馳走様…」
美也 「…ご馳走様…」
 橘 (うう、なんだか落ち着いて食べられなかった…)

絢辻 「それじゃあ、さっきの続きをしましょうか。美也ちゃん、やってみて」
美也 「あ、はい…」
 橘 (こ、これで空気が戻るといいけど…)

棚町 「食器をお下げしまーす♪」
 橘 「はい、どうも…」

棚町 「そちらのお客様も、コーヒーカップをお下げしてもよろしいですか?」
絢辻 「いいえ、もう一杯コーヒーのお替わりをもらおうかしら」

棚町 「あら、まだコーヒーだけで居座る気なんですか?」
絢辻 「ええ。あなたと彼を一緒に残してなんて帰れませんから」
 橘 (や、やっぱりこうなるのか…)

棚町 「そんなこと気にしないで、とっととお帰りになったらよろしいのに」
絢辻 「そうですね…あなたがお仕事を終えたら、そうしてもいいかしらね?」

 橘 「そ、それじゃあオムライスも食べたし、僕たちはこれで…」
絢辻・棚町「ダメよ」
 橘 「えっ、で、でも…」



325:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:40:18.00 ID:0cv6tKsu0

絢辻 「だって、まだ美也ちゃんに勉強を教えてる途中だもの。ねえ美也ちゃん?」
美也 「え、えっと、その…」

絢辻 「まだ私に勉強教えてもらいたいわよね?そうでしょう?」
美也 「は、はい、教えてもらいたいです…」
 橘 「み、美也…」

棚町 「そういうことだから、もうちょっとゆっくりしていきなさいよ。ね?」
 橘 「…でも、僕たち散歩の途中で寄っただけで…」

絢辻 「橘君。もしあなたが帰るなら、私そこの水の入ったコップの中身を、今すぐ空にするわ」
棚町 「あたしも、多分コーヒーのお替わりを持ってきて、ポットの中身を空にしちゃうと思う」

 橘 「そ、そうしたら、多分僕、熱膨張で割れちゃうね…」
絢辻・棚町「くだらないこと言ってないで早く座りなさい」
 橘 「…はい…ゴメンナサイ」

美也 「にぃに、ごめんね…」
 橘 「…しょうがないよ、お前のせいじゃないさ…」

棚町 「それでは、ご注文はコーヒーのお替わりだけでよろしいですか?」
 橘 「…ドリンクバー二つ…お願いします…」
棚町 「かしこまりましたー♪ドリンクバー二つですね♪」



330:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:45:14.28 ID:0cv6tKsu0

      ・
      ・
      ・

棚町 「それではこちらのお客様のお会計が300円、そちらのお客様方は1100円になりまーす」
 橘 (うう、店に入ったときはまだ昼前だったのに、もう外は真っ暗だ…)

絢辻 「ご馳走様。とても美味しいコーヒーを飲ませてもらったわ」
棚町 「お褒めいただきありがとうございます。コーヒーがお好きなのでしたら、
   もっといいお店をご紹介しましょうか?」

絢辻 「ご丁寧にありがとうございます。でも生憎、いい店ならいくらでも知ってますから」
棚町 「そうでしたか。余計な気遣いでしたね。では、またのご来店をお待ちしております」

絢辻 「ええ。けどしばらくは来ることはないと思うわ。あなたが余計な手出しをしようとしない限りは」
棚町 「あら、ホントにお上手なんですから。おほほほほほほほ」
絢辻 「うふふふふふふふ」

美也 「にぃに、みゃーも大きくなったらこうなっちゃうの…?」
 橘 「大丈夫、お前は心の優しい子だから…だから、頼むからこんな風にならないでくれよ…」

棚町 「それでは、店外までお見送りします」
絢辻 「あら、何から何まで丁寧にありがとう」



333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:50:11.58 ID:0cv6tKsu0

  ガーッ ピシャッ

棚町 「二度と来るんじゃないわよ、この優等生気取りの腹黒女!!」
絢辻 「言われなくてもあなたがいる限り二度と来るもんですか、このわかめ頭!!」
棚町 「なっ…」

 橘 「ひ、ひいいいっ…!」
美也 「に、にぃにぃ……!」

絢辻 「ふん…ほら、一緒に帰るわよ、橘君」
棚町 「…ちょっと待ちなさいよ。どうしてあんたと純一が一緒に帰るのよ」
絢辻 「あら、知らなかった?私と橘くん、途中まで帰り道一緒なの」

棚町 「ぐっ…だったらあたしだって途中まで一緒に帰るわよ。ちょっとまってなさい、すぐ着替えてくるから」
 橘 「で、でも、僕たち早く帰りたいんだけど…」

棚町 「いいから待ってなさい。分かった?」
 橘 「はい……(こ、この空気がまだ続くのか…)」



334:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:55:23.34 ID:0cv6tKsu0

      ・
      ・
      ・

棚町 「お待たせ。それじゃ帰りましょうか」
 橘 「う、うん」

絢辻 「そうね。橘君、はい」
 橘 「え?」

絢辻 「こうやって手を差し出されたら、することは一つでしょ?ほら、早く」
 橘 「あ、ゴメン。はい」ギュッ
絢辻 「よろしい」

棚町 「む…はい、純一。絢辻さんと繋いだんなら、あたしとだっていいわよね?」
 橘 「あ、わかった…」ギュッ
棚町 「…うん。てんきゅね」

 橘 (両手に花…と、普段なら喜べるかもしれないけど、今のこの二人に挟まれるのは生きた心地がしないぞ…)
美也 (にぃに…死なないで…)



338:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 01:59:18.96 ID:0cv6tKsu0

      ・
      ・
      ・

棚町 「それじゃ、あたしはここで。じゃあね」
 橘 「ああ。またな、薫」

棚町 「…妙なことしないでしょうね?」
絢辻 「心配しなくても、品位の無い行為をする気はさらさらないわ」

棚町 「そう、ならいいわ。それじゃ、また明日」
絢辻 「ええ、また明日」



340:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 02:05:17.16 ID:0cv6tKsu0

絢辻 「ごめんなさい。醜い争いに巻き込んじゃって」
 橘 「あ、自覚はあったんだ」

絢辻 「そりゃそうよ。あれだけ派手にやって自覚もないなんて、たちが悪すぎるわよ」
 橘 「ははは…絢辻さんは年中無休でたちが悪いと思うけどね」

絢辻 「随分生意気なこと言うじゃない。まあ、妹さんの前だから勘弁してあげるわ」
 橘 「どうも…」

絢辻 「…多分、帰ったらあたしも棚町さんも自己嫌悪で落ち込むでしょうね…」
 橘 「そうなるのが分かってるなら、やめておけばよかったのに」

絢辻 「…あのね、橘君。あなたには分からないでしょうけど、今のあたしと棚町さんには、お互いに
   絶対に引けない『意地』ってものがあるのよ」
 橘 「うーん…よく分からないや」

絢辻 「そうでしょうね。むしろ分かってもらっちゃ困るわ」
 橘 「?それって…」

絢辻 「…ここでお別れね。それじゃ橘君、また明日」
 橘 「え?ああ、うん。また明日…」

絢辻 「美也ちゃんも。また今度、勉強教えてあげるからね」
美也 「は、はい、できれば覚悟ができたときにお願いします…」

絢辻 「ふふっ、別に普段からああじゃないから大丈夫よ。今日は怖がらせてごめんね。
   それじゃあ、またね」
美也 「はい、さよなら…」



343:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/04(火) 02:09:25.95 ID:0cv6tKsu0

      ・
      ・
      ・

 橘 「ふぅ…今日は疲れたな…」
美也 「ごめんねにぃに、みゃーがお散歩行こうなんて言わなかったら、こんなことには…」

 橘 「いいんだよ、しょうがなかったんだ。さ、早く家に帰ってゆっくり休もう」
美也 「うん…」

???「あれ~?純一に美也ちゃん?どしたの?」
 橘 「あ…り、梨穂子!」
美也 「りほちゃん!りほちゃんこそこんな時間にお出かけ?」

桜井 「違うよ~。今日は一日中家でクッキー焼いてたから、ちょっと気分転換に軽くお散歩しようと思って」
 橘 「ああ、お前は一日平和だったんだな…」

美也 「…ねぇにぃに、なんだかみゃー、大きくなったらりほちゃんみたいになりたくなってきちゃった…」
 橘 「ああ…体以外なら、きっとなれるさ。がんばれよ…」
美也 「…なんか今失礼なこと言われたような気がするけど、怒る元気もないや…うん、みゃーがんばるよ…」

桜井 「うーん…なんか二人とも元気ないね。あ、そーだ。一日中クッキー焼いてたら、ちょっと量が多く
   なっちゃったんだ。二人とも、今からうちに食べに来ない?」

橘・美也「……女神様……!」
桜井 「えへへ~、褒めすぎだよ~」

   アマガミSS『みゃーのおさんぽ にぃにといっしょに地獄編』 完

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